個展では、ナイトの美学的余白への探求が現れている特徴的な3作「Flora」「Roses, Photo Paintings」「Roses From My Garden」を展示する。イギリス国外でこれら3作品を同時に扱うのは今回が初めて。
「Flora」では、1997年にナイトが出版した同名を冠する本で掲載した花や植物の標本から、植物の多様性が表れた15枚のイメージを選別。初回限定版のポートフォリオとしてThe Massで初公開する。
「Roses, Photo Paintings」は16世紀の静物画を基点としながら、写真とペインティングの技法を融合した作品。色滴れを実現するために印刷処理の段階で熱と水が取り入れられた。ナイトと熟練印刷技師であるアラン・フィナモアがこの処理を修得するのに10年を要したという。
「Roses From My Garden」ではフォトグラファーが常に立ち向かっている問題をテーマに掲げ、印刷処理の際にガラス乾板を用いる方法を採用。伝統的な方法で印刷処理されたナイトの現代的な作品を観客がどのようにして鑑賞するのかを試すという。