異色のコラボ「ビックロ」実現の裏側にも?最強のユニクロ式仕事術

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2012年09月21日 12:00  新刊JP

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異色のコラボ「ビックロ」実現の裏側にも?最強のユニクロ式仕事術
9月27日、新宿東口の旧新宿三越跡に、家電量販店大手・ビックカメラとカジュアル衣料チェーン・ユニクロの共同店舗「ビックロ」がオープンすると決まり、話題を集めています。

このビックロでは、家電製品を持つことができる「ビックロマネキン」を用意。トータルプロデュースをクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏に依頼し、2社の広告宣伝費を活用した大規模な広告展開を実施。総勢約480名のスタッフを配置し、日英中韓の4ヶ国語に対応できるきめ細かいサービスを提供するなど、かつてない斬新な取り組みが多数行われています。この企画を動かし、実行に移すのは、並大抵の苦労ではなかったはず・・・。

そこで今回ご紹介したいのは、オーディオブックでも配信している作品『日本一の「実行力」部隊 ユニクロで学んだ「巻き込み」仕事術』(ダイヤモンド社/刊)。ユニクロのV字回復の一翼を担った女性マネジャー・田中雅子さんが記した本作から、ユニクロに脈々と受け継がれるDNA、チームで考え実行する「巻き込み」仕事術を探ってみましょう。

本作の中で田中さんは、ユニクロの経営を陰で支えているのは、社員一人ひとりの徹底した「実行力」にあると述べています。その「実行」にあたり、田中さんが考え最も成果につながったものが、「巻き込み」という発想でした。

ユニクロの柳井正会長兼社長が社員に対して頻繁に言っていた言葉に「チームで仕事をしてください」というものがあるそうです。たしかに、企業の直面する問題を解決するためには、一人の力でなんとかしようとするのではなく、周りを巻き込んで「チームで考え実行する」という発想が必要不可欠ですよね。「別の部署のことだから自分は関係ない」ではなく、会社の中にある(今回の「ビックロ」プロジェクトの場合は社外も含め)垣根を越えて協力者を増やし、大きな成果につなげることが、プロジェクトを推進する上で重要な鍵となります。

しかし、多くの方が日々の仕事や生活の中で実感されている通り、自分以外の「他人」を動かすことは、そう簡単なことではありません。「部下に頼んでおいたアレ、なんでまだ終わっていないんだ!重要なことだって口を酸っぱくして言ったのに・・・」といった具合に、もどかしさを抱えている方も少なくないでしょう。

では、田中さんはどのように、周りの人を「巻き込ん」でいったのでしょうか。

彼女の語る「巻き込み仕事術」には、次のような5つのステップがあります。

■ステップ1 「データベース」を整理する
中間管理職から、「中心管理職」へと意識を変える。
 観察して手に入れたメンバーのデータベースを整理する。

■ステップ2 口説く相手を分析して「戦略」を立てる
提案する相手のタイプ別に資料を作る。

■ステップ3 口説き方の「戦術」を練る
同行者と会話の流れ、コミットメントと期限を決める。

■ステップ4 「コミット&期限」の確認
 メールを駆使して、忘れられないようにする。

■ステップ5 議事録をかぶせた「リマインドメール」の活用
 しつこく確認の連絡をする。

詳しくは『日本一の「実行力」部隊 ユニクロで学んだ「巻き込み」仕事術』の中でも語られていますが、自分の業務はパンパン、周りのメンバーの業務もパンパン・・・そんな状況でメンバーのモチベーションに火をつけるために求められることは、単にメンバーを効率的に管理し、動かすことではありません。積極的に周りの力を使って、彼らが動きたくなるような仕掛けを作ることです。

はじめは少し手がかかることかもしれませんが、この仕掛けを作り、上手く回すコツさえつかめば、プロジェクトに関係する一人ひとりが自発的に動いてくれる流れが生まれます。

この手法はもちろん、社内だけでなく社外にも活かすことができるもの。今回の「ビックロ」プロジェクトは、どれだけの人が関わってきたのか、どんな口説き文句で巻き込まれたのか。そんなことに想いを馳せて、「自分だったらこんな風に巻き込むかな?」と考えてみるのもまた一興かもしれませんね。

オーディオブックはFeBeにて好評配信中★
『日本一の「実行力」部隊 ユニクロで学んだ「巻き込み」仕事術』

(FeBe編集部)

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