ホームレスの人を指さして、
「どうして、あのオジサンは段ボールのおうちに寝ているの?」
と子どもに質問されたら、あなただったら、どう答えますか?
“子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方”の著者の立石美津子の著者がお話します。
2つの対応を例にあげます。
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(1)×「あの人はお勉強をしっかりしていなかったから、いい学校へ行けなかったのね。だから仕事にも就けずお家も手に入れられなかったのね。○○ちゃんは大人になったときあんな風にならないように、今のうちからしっかりお勉強しようね」
(2)○「どうしてかしらね。何か事情があって住むお家がなくなってしまったのね。夜なんか寒いでしょうね。大丈夫かしらね」
この、どちらの対応をとるかで、子どもの“ものの捉え方”が変わってきます。
保育園に発達障害の一つである注意欠如/多動性障害(AD/HD)と診断されている男児がいました。
紙芝居の時間もウロウロと歩き回る、教室から脱走する、給食の時間も友達の給食を食べてしまったり、すぐにキレて暴れていました。
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こんなとき、担任の保育士が「○○君の態度はよくないね。みんなも真似してはダメですよ」と悪い例として挙げてしまったら子ども達はどう感じるでしょう。
幼児にとって“先生の言葉=神様の声”です。きっと「あの子はどうしようもない子だ。ダメな子なんだ」の目で見るようになってしまいます。
もし、「あの子変だ、気持ち悪い」のような発言をしたときには「本当に気持ちが悪い子ね」と親は同調するのではなく、「同じように言われたらどう感じるかな。それはよくない言葉だよ」と教育するのが大人の役割ではないでしょうか。
前述のホームレスの人について質問されたときも同じことが言えますね。
わが子を褒めようと他の子と比べて「あの子は努力しなかったからダメなのね。その点あなたは頑張っているから○○できたね」の褒め方も、“弱者を馬鹿にする考え”がついてしまいます。
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クラスで自分だけ私立の小学校に合格した子どもが、周りの友達に「皆は勉強できないから、地元の区立の小学校に行くんだ〜」と叫んでいました。これを5歳児が自分の考えで言うはずはなく、親が家庭で言っているのを耳にして真似しているのです。
怖いのは、だんだんと子ども自身もそのような考えになっていくことです。これほど子どもは親の考えに感化され、与える影響は大きいのです。
人生には予期せぬことが起こります。突然、仕事を失うこともあります。事故や病気で脳にダメージを受けて障害者になることもあります。そんなとき「あなたの存在は価値がない」の発言をされたらどうでしょう?
昨年、津久井やまゆり事件で19人が死亡、26人が負傷する事件が起こりました。犯人は、
「障害者は人の形をしているだけで、人間ではない」「障害者に使っている税金は無駄」
と言いました。
その思想の影響がどこにあったのか明らかにはされていませんが、成長の過程のどこかで、歪んだ考えが根付く要因があったのではないかと思います。
人をこのように見てしまう“考え方の根っこ”を、幼い頃から作ってしまうことのないようにしたいものです。
【画像】
※ Anna Demjanenko / Shutterstock
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※ 『立石流 子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』(Amazon)
※ 『立石流 子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』(楽天)
【著者略歴】
※ 立石美津子・・・著者・講演家・元幼児教室経営者。自閉症児の子育て中。著書に『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』『立石流 子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』
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