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見た目問題、この子が大人になったら…親と当事者、それぞれの思い 「自分から説明するしかないですよ」

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2017年07月18日 07:01  ウィズニュース

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写真アルビノ・エンターテイナーの粕谷さん(右)と、当事者の息子を持つ記者
アルビノ・エンターテイナーの粕谷さん(右)と、当事者の息子を持つ記者

 顔の変形やあざ、まひなど、特徴的な顔をもつ人々がいます。彼ら・彼女らが就活や恋愛、学校などで苦労することを「見た目問題」と言います。ネット上で、「人は見た目が何%?」とアンケートしたところ、見た目問題の当事者からも、痛みを訴える声が集まりました。寄せられた声について、アルビノ・エンターテイナーの粕谷幸司さん(33)と、当事者の親でもある記者が語り合いました。(朝日新聞記者・岩井建樹)

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つらい体験、他人事でない
岩井記者「僕の長男(7)が当事者です。右顔の筋肉が未発達のまま生まれ、笑うと顔がゆがみます。右目はまばたきができず、視力も低いです。アンケートに集まった声は、決して他人事でないと思いながら読ませて頂きました」

粕谷さん「僕は、生まれつきメラニン色素がつくれない遺伝子疾患のアルビノです。皮膚も体毛も真っ白で、日焼けしやくすく、弱視です。ただ、僕は人とは違うアルビノであることを前向きにとらえ、『アルビノを悲劇にしない』を掲げ、エンターテイナー活動をしています」

当事者の親の気持ち
「子供がアルビノなので生後まもなくから周囲の視線がとても痛かったです。大人になれば髪色や目の色は自由ですが、子供は親が染めさせていると思われるので辛い」(東京都 女 30代)――朝日新聞のアンケートから

岩井記者「この方の気持ちわかります。僕と長男が公園で遊んでいた時、知らない子から『変な顔で笑うなぁ』と言われたことがあります。胸にグサリときました」

粕谷さん「他人の視線や言葉に、親が傷つくのは、心の葛藤があるからではないでしょうか。 本当は自分も子どもの症状をよくないと思っているけど、親だから無理に受け入れようとしているところはありませんか?」

岩井記者「親が子の症状を受け入れているかどうかはとても大事な問題ですが、やはり自分の子が好奇の目にさられるのは耐えがたいですよ」

粕谷さん「僕の母親は、周囲の目は気にせず、僕のことを『白くてかわいい、天使みたい』と、育ててくれました。ほかの子と違う事実を見つめた上で、肯定してくれた。ここで僕が言いたいのは、もし母親が『人と違ってかわいそう。不幸。悲しい。隠したい』と、僕を悲観して育てていたら、僕はアルビノである自分を肯定できなかったかもしれないということです」

清潔感ないと避けられ、なすすべなし
「アトピー性皮膚炎で顔の状態が良くなく、周囲の人から避けられているのではと思う場面が多々あります。そうした症状が外見に出ることについて一般の理解が深まっているようには思えません。外見で清潔感を勝手に判断され、生理的に受け付けないとされれば、私としては為す術がありません。私自身も長年治療を受けなんとか治るよう努力していますが、症状は流動的で、もはや自分の顔を鏡で見るのも避ける日々。かといって『中身が大事』との反射的な反論も、個々人が大事にする中身が違うのですから、励ましにはなりません。外見を気にせずハンドル名で交流できるネットの世界が多少の助けです」(大阪府 男 30代)――朝日新聞のアンケートから

岩井記者「これは、つらいですね。アンケートでも、『清潔感は、その人の内面や生活習慣を表している』と書き込む人がいました。病気のせいで、『なすすべがない』人がいることは知ってほしいですね」

粕谷さん「避けられるのは、関係性が生まれるチャンスさえ与えられないってことですからね」

岩井記者「この方に『自分から話しかけましょう』と安易にアドバイスはできません」

自分から説明するしかないですよ
粕谷さん「でも自分からアトピーについて説明するしかないですよ。病気だと理解してもらえれば、関係性が生まれるチャンスも生まれるはずです。それでも清潔感を理由に避けるような人は、『病気を理解できないバカだ』と割り切るしかないです」

岩井記者「でも、初対面の人に病気の説明できますか?」

粕谷さん「話さないで誤解されたままでいるより、勇気をもって先に説明しましょうよ。僕は初対面の人に、『こういう見た目ですけど、アルビノって知っています?』って始めることも多いです。人は、自分が理解できないもの、未知なものにおびえて、拒絶する生き物ですから。浅はかなことだと思うけど、それも仕方ないわけです。こちらから説明して、自分を未知でないものに変えちゃいましょうよ」

粕谷さん「服装をおしゃれにしたり、はきはきとしゃべるようにしたり、話題を豊富にしたり、ニコッと笑ったりと、できることはあるはずです。社会は変わらなくても、目の前にいる人と、自分との関係は変えていけるのではないでしょうか」

就活中「顔がネック」と言われる
「先天性の顔筋欠損での顔面神経麻痺です。30年ほど前のことですが幼稚園教諭や保育士の養成校を首席で卒業しましたが幼稚園の採用試験はことごとく不採用でした。指導教官から気の毒そうに、あなたのその顔がネックなの、と言われたときが人生で一番、顔を恨んだ時です。その後、いまの職場の保育園に出会い保育士として働き続けています。いまは障害児保育も一般化されノーマライゼーションも進んで来たと思われますが、やはり幼稚園の先生には可愛さを求められる傾向は変わらないと思います。幼稚園の先生も看板商品みたいに扱われているような幼稚園も多いと思います」(兵庫県 女 50代)――朝日新聞のアンケートから

岩井記者「就職差別は、見た目問題にとって大きな問題ですね。僕も長男の将来を考えた時、笑顔をふりまく必要がある接客業や営業職ではなく、専門職や技術者がいいのではないかと思っています。もちろん、長男が何をしたいかが一番大切ですが」

粕谷さん「僕の場合も採用担当者に『見た目がちょっと…』と言われた経験があります。これからの時代、当事者が、就活で差別されることは徐々に減っていくのではないでしょうか。ただ、ゼロになることは期待しないほうがいいと思います。極端なことを言えば、同じ能力だったら、見た目がいいほうを採用するわけですから。もし当事者を優先的に採用するとなると、それは『障害者採用』のような別次元の話だと思います」

つらいなら「助けて」と、手を伸ばしましょうよ
岩井記者「就職の場面を考えると、有利か不利かと言えば、不利ですよね」

粕谷さん「ただ当事者ゆえの強みもあると思います。普通の人って、就活になって初めて自己分析を始めるじゃないですか。しかも普通だから、なかなか『自分とは?』に答えが見つからない。でも、見た目に特徴がある人は、子どものころから、人生を見つめるし、『自分って何者だろうか』って、とことん考えますから。この『考えた』という経験が、人を強くしてくれると思いますよ」

粕谷さん「当事者の人には、『見た目がダメだからすべてダメ』とは思ってほしくない。差別を受けたら確かにつらいです。でも、つらいなら自ら『助けて』と手を伸ばしましょうよ。見た目だけで幸せかどうか決まるわけじゃないですから」

粕谷さん「僕は『アルビノ嫌い、気持ち悪い』って人とは付き合いたくないし、付き合えないです。自分のことを、好きになってくれる人と一緒にいるほうが幸せだと思っています」

※紹介した声は、編集部の判断で、誤字脱字を直したり、句読点を打ち直したり、文章を短くしたりしています。

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  • 皮膚病はこのカテゴリーには入れてもらえない。治るでしょ?でおしまいであるから、皮膚病持ちには面白くない。
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  • この間遊びに行った子どもの遊び場で、アルビノちゃんが居た。遠巻きにヒソヒソ言う周りの人を尻目に、『綺麗だね、羨ましい』と大声で言う我が子w続 https://mixi.at/abAI6iL
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