販売員も座りたい。客がいない時に座るのはどうしてダメなのか

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2017年04月21日 14:00  citrus

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レジや販売、座っていてもいいと思いませんか?

 

これを駄目だと言っているのは、その企業(店)のトップと一部のお客さんだけだろう。

 

日本の接客シーンにおいて、一部のお客さんからの大きな声は無視できないものとなっている。企業や店のトップは「お客様の声」と、なんでもかんでも受け入れてきた。すべてがマイナス要素になっているわけではないが、あまりにも無条件に「お客様の声」を聞き過ぎたと思っている。

 

今回の暇な時に座っていることを良としない声は、一部のように見える。しかし、その一部の「声」は、事なかれ主義によって全体へと波及した。

 

このような一部の「お客様の声」が全体に影響を与えていることは沢山ある。

 

例えば、議論となったタバコ・酒販売時のレジタッチパネルによる確認も、同じことが根底にある。最初に「未成年がタバコ・酒を口にするのは、売る店があるからだ」といった意見が出る。

 

 

未成年による飲酒喫煙は店に責任があるのだろうか? 筆者は未だに合点がいかない。飲酒喫煙をするのは、本人の責任だし、そのような教育をした親の責任なのではないだろうか。

 

しかし、一部の「声」により、販売者側に責任が移され、それを防御する形で生まれたのがタッチパネル方式の確認だ(方法に問題があることは理解しているのが、ココでは置いておく)。

 

この一部の「声」により、一部の「現象」を回避するため、大勢の人が煩わしく思っている。

 

他にも、ポイントカードの所持確認を煩わしく思っている人も多いのではないだろうか。あれも、ポイントカードを出し忘れてポイントを付けてもらえなかった一部の人が、「ポイントカード制を導入しているんだから、聞いてくるのが普通だ」という声があるからだ。出し忘れたのなら諦めればと思うが、そうはいかないようだ。

 

もう一つ、ポイントカードをアピールしようとする側の戦略でもある。聞くことで持っていない人に所持を勧めるのだが、余計なお世話だと思っている。それより、ポイント特典を充実させれば、お客さん側から勝手に入会の申し出があるはずだ。

 

企業や店のトップは、「お客様の声」を先回りすることが良いことだと勝手に勘違いしているところがある。それにより、求めていないサービスまでも提供し、それを「良いでしょう」とアピールしている。

 

 

そのサービスはほとんどの人には響いていないが、一部の「人」には心地よく感じているらしい。そして、その一部の「人」は、他でも同じサービスを提供させようと「声」を出す。出された側は、またそれを素直に聞く。

 

もちろん、一部の「声」による商機の向上やイノベーションは沢山ある。一部の「声」だからと無視するつもりはないが、多くは言いがかりとも取れることに反応し、その他大勢のお客さんの利便性を無視している事例があとを立たない。

 

お客さんがいない時に座っていることで、お客さんは何かマイナスを被っているのだろうか? いや、お客さんがいないのだからマイナスも何もない。見ていて不愉快? それこそ言いがかりとしか考えられない。

 

コトある毎にいい接客の受け方として書いているが、従業員を人と思わない人は良い接客を永遠に受けられないだろう。接客している側も人間だ。自分に対して大上段に構える人を快くは思わない。当然ながら、最高の接客を提供しようとは思わない。

 

こんなことを書くと「お客さん側が下手に出るのかよ」と怒る人もいるかもしれないが、そうではない。満足する接客には、必ず人間関係が良好であることが条件になる。それは、片方だけで成し得ることではない。双方が満足することが必要なのだ。

このニュースに関するつぶやき

  • 無駄に立ちっぱなしで体力を消耗するよりも座って温存する事で接客も向上するって可能性
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