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顔をそむける、人にかみつく、物をこわすなど、子どもが何気なく見せる“しぐさ”に気づいていますか? そこには、心や身体が発している大切なメッセージが隠れているといいます。
日頃から子どものしぐさをよく観察しておくと、子どもの気持ちが理解しやすくなり、関係性が良くなるというメリットも。
今回は、保育園で保育補助として勤めた経験のある筆者が、子どもの多様なしぐさに隠されたメッセージと育児がラクになるポイントをご紹介します。
■気になるしぐさ1:そむく
“そむく”は、イヤイヤ期真っ盛りの子どもに多く見られる代表的なしぐさのひとつ。
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整体ボディワーカー山上亮さんの著書『子どものしぐさはメッセージ』によれば、“大人に対して「ノー」という意思表示をして自己を確立していく過程に見られるしぐさ”だといいます。
子どもに“独立心”が芽生えてきたという成長の証を、まずは喜びましょう!
子どもの“拒絶する気持ち”や“自分でやりたい気持ち”を「嫌なんだね」「自分でやりたいんだね」というように、親 が言葉に置き替えて受けとめてあげることが大事です。
自分でできずにかんしゃくを起している時は、できた部分をしっかり褒めて から「こうやってみたら?」「ここからはママがやるね」などと、さりげなく助け舟を出してあげるのもよいでしょう。
■気になるしぐさ2:こわす
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物を投げたり、たたいたり、こわしたり……活発な男の子に多く見られる攻撃的なしぐさを、大人はすぐに注意して やめさせたくなりますが、子どもはおもしろがって繰り返しやることがあります。
最近、外遊びができない日が続いたり、やりたいことを我慢させられたり、といったことはありませんでしたか? こうい った欲求不満が原因で“こわす”というしぐさにつながっていることは案外多いもの。
保育園では、雨の日で外遊びができない時などに、部屋で新聞を思いっきり破いたり、丸めて投げたりして、子どもたちのあり余ったエネルギーを発散させるように工夫しています。自宅でも“こわす”ことを上手に遊びを取り入れてみては?
■気になるしぐさ3:かむ
同著によれば、人にかみついたり、歯ぎしりしたり、歯をカチカチさせたり……こんなしぐさが目立ってきたら、顎関節とそれに連動する骨盤が固く閉まっている身体からのゆるめてほしいというサインとのこと。
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山上さんが提案している家庭でできる手当ては、子どもをうつぶせに寝かせた状態で、仙骨 (おしりの割れ目の上あたり)に手のひらを置き、軽く左右に揺さぶりながら骨盤の緊張をゆるめてあげるという方法です。
また、歯が生え始める時のむずがゆさもかみつきの原因として考えられるので、歯固めを与えて、気がすむまでしっかりかませてあげるのもよいでしょう。
おもちゃを友達に取られたことが原因でかみつくというトラブルは、保育園でもよくあるケース。
この場合は、「おもちゃを取られて嫌だったんだね」など、大人が言葉に置き替えて子どもの気持ちをくみとってあげてから、「次はかまないで“いま使っているから後でね”って、お友達に言ってみようか?」と教えてあげましょう。
いかがでしたか?
今回ご紹介したのは、子どもの多様なしぐさの一部ですが、共通していえるのは、自分のなかにある欲求を果たすために無意識に繰り返しおこなわれているのがしぐさであり、そこには“その子らしさ”があふれているというように、肯定的に見ていることです。
親は子どもの言葉にならない欲求に気づき、できるだけその子の力で全うできるように見守り、サポートしてあげたいものですね。
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【参考】
※ 山上亮(2013)『子どものしぐさはメッセージ』(クレヨンハウス)
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