米株市場、IT偏重強める=景気減速背景、日本の資金も流入

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2024年06月23日 09:01  時事通信社

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時事通信社

米半導体大手エヌビディアの本社=5月21日、カリフォルニア州サンタクララ(AFP時事)
 【ニューヨーク時事】米株式市場が大型IT銘柄への偏重を強めている。景気減速を示す米経済指標が相次ぐ中、「守り」に入った投資家が、半導体大手エヌビディアなど今後も好業績が見込めるIT株を買い進めているためだ。日本からも少額投資非課税制度(NISA)などを通じて資金が流れ込んでいる。

 エヌビディアは18日に時価総額で初めて世界首位に立った。株価は年初来で2.5倍以上に急伸。人工知能(AI)を支えるデータセンター向け半導体で圧倒的なシェアを握り、「大幅増収がしばらく続く」(日系証券)と期待を集めている。

 直近ではアップルの上昇も目立つ。AI分野での出遅れ感からさえない値動きが続いていたが、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」などに生成AIを搭載する計画を10日に発表したのを受け、大量の買い戻しが入った。

 AIへの期待を追い風に、ハイテク株を中心としたナスダック総合指数は10〜18日にかけ、7営業日連続で終値の史上最高値を更新。投資家が重視するS&P500種株価指数も同期間に6日過去最高値で引け、記録的な上昇ぶりとなった。

 IT業界に詳しい米アナリストはテレビ番組で、AIブームによる株価上昇をパーティーに例え、「まだ夜の9時だ」と始まったばかりと指摘。うたげは「午前4時まで続く」と強気の見方を披露した。

 近年はS&P500の構成銘柄や全世界の株式に分散投資するファンドの人気が高く、NISAでもよく買われている。こうしたファンドは時価総額が大きいエヌビディアやアップル、マイクロソフトなどの投資配分が高く、大型IT株の一層の巨大化を招いている。

 市場では2000年前後のITバブル崩壊の再来を懸念する声もある。ただ、別の日系証券関係者は「赤字企業だらけだった当時とは違い、今のIT大手は強い業績に裏打ちされている」と強調した。 

このニュースに関するつぶやき

  • 良い感じにメルトアップが深化して、全方面強気から少数企業に集中が進んでバブル最終局面入りしてきているようだ。個人的には仕込みは完了したので、このまま騰がるも良し、弾けるも良し。
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