【陸上】田中希実「負けることに向かっていくくらいの気持ち」異例の3種目挑戦は“無我夢中”で

0

2024年06月26日 22:27  日刊スポーツ

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊スポーツ

日本陸上競技選手権大会へ向けて意気込みを語る田中(代表撮影)

陸上女子中長距離の田中希実(24=ニューバランス)がパリオリンピック(五輪)代表に内定済みの5000メートルに加え、800、1500メートルの3種目へ挑む。26日、日本選手権が行われる新潟・デンカビッグスワンスタジアムで開幕前日会見に出席。異例の挑戦へ「駆け抜ける4日間にしたい」と胸を高鳴らせた。


22年世界選手権でも3種目に出場。世間からは「挑戦する姿勢だけでもすごい」とたたえる声が上がったが、「自分の中では挑戦できていると思えなかった。パフォーマンスになってしまっていた」と納得はできなかった。


昨季は1500、5000メートルの2種目に注力。世界選手権では5000メートルで8位入賞も果たした。一方で「どこかで800メートルに挑戦したい思いがあった」と胸に引っかかるものを感じていた。


今季は「3種目で挑戦するために」という思いも胸に秘め、まずは昨季同様に2種目に専念。室内シーズンから好調を維持し、5月下旬に5000メートルでパリ切符をつかんだ。余裕が生まれたこともあり、今大会は「きついのが楽しいというような、またとない経験ができるのが日本選手権」と3種目へのエントリーを決めた。


勝ち負けやタイムも重視しつつ、何より「この時間を大事にしたい」と純粋に陸上競技と向き合っていく。


「負けることに向かっていくくらいの気持ちでいたい。無我夢中で駆け抜け、五輪へ良いイメージをつかみ直したい。苦しみや焦りも含めて『挑戦』。失敗することもあるけれど、それをひっくるめて『挑戦』と感じることができている」


怒涛(どとう)の4日間で走る喜びを再確認し、2度目の五輪への挑戦につなげていく。【藤塚大輔】


◆田中のパリ五輪への道 5000メートルは内定済み。1500メートルは30日までに参加標準記録(4分02秒50)を突破した上で日本選手権で優勝すれば即内定。標準未突破でも、3位以内で代表入りが濃厚となっている。800メートルは参加標準(1分59秒30)を突破した上で優勝すれば内定となる。

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定