香港前場:ハンセン0.6%高で反発、上海総合は1.0%上昇

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2024年06月28日 14:01  サーチナ

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サーチナ

 28日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比98.60ポイント(0.56%)高の17815.07ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が39.23ポイント(0.62%)高の6363.28ポイントと反発した。売買代金は477億9170万香港ドルとなっている(27日の前場は527億9190万香港ドル)。
 自律反発狙いの買いが優勢となる流れ。ハンセン指数は前日に大きく下げ、2カ月ぶりの安値水準を付けていた。原油や金など資源の値上がりを受け、関連銘柄が買われたことも追い風となっている。もっとも、上値は限定的。米中対立の激化が懸念されているほか、30日に6月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)などが公表されることも気がかり材料だ。また、週明け7月1日は香港特別行政区設立記念日で香港は休場となることも、積極的な売買を手控えさせる一因となっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が4.5%高、電子機器製造受託サービス(EMS)中国大手の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が4.0%高、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.7%高と上げが目立った。
 セクター別では、石油関連が高い。上記したペトロチャイナのほか、大手の中国海洋石油(883/HK)が3.4%、中国石油化工(386/HK)が2.6%、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が2.2%ずつ上昇した。原油高が手がかり。昨夜のWTI原油先物は1.0%高と続伸した。中東情勢が一段と悪化する中で、先高観も強まっている。
 産金・非鉄セクターもしっかり。霊宝黄金(3330/HK)が3.9%高、紫金鉱業集団(2899/HK)が3.3%高、招金鉱業(1818/HK)が2.8%高、中国アルミ(2600/HK)が4.8%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.0%高と値を上げた。
 発電セクターも物色される。華電国際電力(1071/HK)が4.0%高、中国電力国際発展(2380/HK)が3.3%高、華能国際電力(902/HK)が2.9%高、華潤電力HD(836/HK)が2.8%高で引けた。
 半面、自動車セクターはさえない。華晨中国汽車HD(1114/HK)が3.4%、小鵬汽車(9868/HK)と蔚来集団(9866/HK)がそろって3.1%、理想汽車(2015/HK)が1.6%ずつ下落した。
 そのほか、米ナイキなどにブランド製品をOEM(相手先ブランドによる生産)する運動靴メーカーの裕元工業集団(551/HK)が2.6%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が1.7%安と売られた。ナイキは決算説明会で、2024年6〜8月期の売上高が前年同期比で10%減少するとの見通しを発表している。業績に与える影響が危ぐされた。
 一方、本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.98%高の2974.65ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が高い。インフラ関連株、ハイテク株、海運株、素材株、公益株、金融株、軍事関連株なども買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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