香港前場:ハンセン0.2%安で反落、上海総合は0.2%上昇

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2024年10月28日 14:01  サーチナ

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サーチナ

 週明け28日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比43.91ポイント(0.21%)安の20546.24ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が13.13ポイント(0.18%)安の7372.13ポイントと反落した。売買代金は768億6520万香港ドルとなっている(25日前場は889億5390万香港ドル)。
 様子見ムードが漂う流れ。中国企業の業績動向が気がかりだ。本土・香港マーケットでは1〜9月期決算の発表が本格化している。今週は時価総額上位のエネルギーや大手銀などの業績発表が集中する予定だ。また、9月の工業企業利益が前年同月比で27.1%減少し、減少率が8月の17.8%から9.3ポイント拡大したことも不安視されている。もっとも、下値は限定的。中国経済対策の期待感が支えだ。11月4〜8日に開催される全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の第12回会議では、財政出動の具体的な内容が公表されると予想されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が3.6%安、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)と民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)がそろって2.3%安と下げが目立った。
 セクター別では、先週買われた太陽光発電関連が安い。信義光能のほか、カ姆丹克太陽能系統集団(712/HK)が15.6%、中国水発興業能源集団(750/HK)が4.5%、信義能源HD(3868/HK)が3.1%、協キン科技HD(3800/HK)が2.3%ずつ下落した。協キン科技について、1〜9月期決算の赤字転落見通しも売り材料視されている。
 石油セクターもさえない。ペトロチャイナのほか、中国石油化工(386/HK)が1.8%安、中国海洋石油(883/HK)が1.2%安、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が1.5%安で引けた。原油安が逆風。日本時間28日朝方、原油先物は一時5%あまり急反落した。イスラエルは26日、イラン各地の軍事標的を空爆したが、石油施設を避けている。イランの石油産業は正常に稼働していると伝わり、原油供給減による先高観も薄らいだ。
 他の個別株動向では、ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車(2333/HK)が6.4%安。7〜9月期決算の減益が失望された。
 半面、鉄鋼・建材セクターの一角は急伸している。重慶鋼鉄(1053/HK)が40.2%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が13.2%、鞍鋼(347/HK)が9.2%、中国建材(3323/HK)が5.6%、安徽海螺水泥(914/HK)が1.8%ずつ上昇した。中国建材の1〜9月期決算は赤字転落だったが、これを嫌気する売りはみられていない。
 中国不動産セクターも物色される。旭輝(884/HK)が8.7%高、雅居楽集団HD(3383/HK)が7.1%高、遠洋集団HD(3377/HK)が5.2%高、広州富力地産(2777/HK)が4.8%高で引けた。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.17%高の3305.30ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。素材株、医薬株、消費関連株、軍事関連株なども買われた。半面、銀行・保険株は安い。エネルギー株、公益株、ハイテク株も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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