AIエージェントの時代到来=開発加速、人の仕事代替

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2024年11月03日 09:01  時事通信社

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時事通信社

米セールスフォースのベニオフ最高経営責任者(CEO)=9月17日、米サンフランシスコ
 【シリコンバレー時事】人工知能(AI)が、人間の代わりに仕事をする「AIエージェント」の時代が到来した。米オープンAIが公開した生成AI「チャットGPT」が、人間の意図に沿って文章を作る能力で世界に衝撃を与えてから2年弱。米顧客管理ソフトウエア大手セールスフォースや米マイクロソフト(MS)がこの領域に踏み込み、働き方に地殻変動を起こそうとしている。

 ◇AI、第3の波

 「これがAIの第3の波、エージェントだ」。セールスフォースのベニオフ最高経営責任者(CEO)は9月に米カリフォルニア州で開いた年次開発者会議で語った。大量の過去データを基に需要や品質などを予測するAIは第1波、生成AIは第2波で、AIエージェントを次の潮流と位置付ける。

 生成AIの開発が進み、文字、画像、音声とさまざまなデータを一括処理できるモデルが増えた。音声による応答速度も人間並みに向上し、これらの技術を結集したエージェントは、回答を示すだけでなく要望を実行する能力も備える。

 セールスフォースやMSが提供するのは、エージェントの開発支援サービスだ。顧客企業が自ら収集してきたデータを取り込み、権限範囲を指定することで、事業内容に沿ったエージェントを短期間で開発できるようにする。

 セールスフォースは開発者会議で、この製品を使った米高級百貨店チェーンのデモを披露した。エージェントが電話をとり、商品の配送状況を尋ねる質問に対し、配達日数を回答。店舗受け取りの選択肢も提示した。顧客役が店舗受け取りを選ぶと、従業員に伝えるとともに受け渡し可能となるまでの時間も示した。

 ◇反復作業を解消

 従来の電話による自動応答システムでは、機械音声が選択肢を示し、利用者が該当する番号入力などをすることで、問い合わせ内容に応じて担当部署につなぐケースが多く見られた。生成AIを使えば、口頭で伝えるだけで済み、必要な手続きも進められるようになる。

 AI半導体で圧倒的なシェアを握る米エヌビディアのフアンCEOは「エージェント同士が協力し、問題解決に当たるようになるだろう」と述べた。セールスフォースでAI開発を統括する「セールスフォースAI」のシャイCEOは「企業側のエージェントが、消費者側のエージェントと対話するようになる」と予想する。

 セールスフォースの推計では、従業員の労働時間の4割が反復作業に充てられている。エージェントがこれを代替することで、従業員は複雑な注文や問い合わせに専念でき、顧客満足度の向上などサービスの価値を高めやすくなる。 

このニュースに関するつぶやき

  • 問題は電力です。日本は早急に安いメガ電力を確保しないとこの分野でも世界に置いて行かれますよ。米国はAI用に1500万kwを30年までに4500万kwに増電計画。日本の1日全電力が5800万kwだから規模が桁違いです
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