体重が増加して慢性疾患を発症している可能性も
結婚や出産、転職など、生活の変化をきっかけに食事や運動習慣が変わり、体重が増減したという経験はありませんか?
製薬会社のノボノルディスクファーマが2024年10月28日に都内で肥満症の啓発イベントを開き、プロフィギュアスケーターの村上佳菜子さんやタレントで元AKB48の大家志津香さん、スピードワゴンの井戸田潤さんが体重管理をテーマにトークを繰り広げました。
左から大家さん、村上さん、井戸田さん(ノボノルディスクファーマ提供)
イベントで村上さんは、現役引退後に体重が13kg増加したことを告白。現在は運動や食事内容の見直しによって、「現役時代のベスト体重まで戻った」といい、「現役時代とは筋肉量が違うため、今は少しふっくらして見えるけど、それも自分のいいところだと受け入れている」と話しました。
一方、太りやすい体質だという大家さんは「AKB48に所属していた頃はずっとダイエットをしていた。無理なダイエットをして痩せすぎたこともある」と振り返った上で、「2021年のAKB48卒業時に49kgだった体重が、1年間で73kgにまで増えてしまった」と、生活の変化から24kg増加したことを明かしました。現在はウェイトトレーニングや有酸素運動を行い、緩やかに体重を落としているといいます。
井戸田さんは、「コロナ禍でロケが減り、テレビにオンライン出演することが増えて6kg増えた」と話しました。
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体重の大きな増減があったときには、「自分でなんとかしなければ」と思ってしまいがちですが、医師の井内裕之先生(日本橋れいわ内科クリニック)は「体重が増加して、気づかないうちに慢性疾患を発症している可能性もある。ぜひ医療機関を受診してほしい」と説明します。
これに対し大家さんが、「太ったというのは怠慢だと思われがちなところがあって恥ずかしい」と受診への抵抗感を示すと、井内先生は「体質の問題もあれば、ストレスなどが体重に影響を与えることもある」と指摘。自己責任だと思わずに、まずは地域のかかりつけ医に相談することを勧めました。
井内先生「肥満症は進行性の深刻な病気。早期に治療を」
太っている状態(BMIが25以上)である「肥満」に加え、2型糖尿病や脂質異常症、高血圧などの健康障害がある場合は「肥満症」として治療の対象となります1)
井内先生は、「肥満症は進行性の深刻な慢性疾患だ」と強調。「心臓や腎臓、肝臓の慢性疾患とも影響を及ぼし合っていることがある」として、「早期に包括的な治療を行うことが望ましい」と話しました。
肥満症は、心理的な要因、環境的な要因、遺伝的な要因などが複雑に組み合わさって発症します。「自己責任だ」「自分だけでなんとかしなければいけない」と思わずに、ぜひ医療機関を受診してくださいね。(QLife編集部)
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1)日本肥満学会編:肥満症診療ガイドライン2022,ライフサイエンス出版,p1
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