「地面師」グループ中心人物か 11年前の土地売買巡り、容疑者逮捕

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2024年11月16日 11:35  毎日新聞

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毎日新聞

警視庁=米田堅持撮影

 地主になりすまして土地の売却代金として1億2300万円をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は16日、住所・職業不詳、倉石三夫容疑者(71)を詐欺と偽造有印公文書行使容疑で逮捕したと発表した。他人の土地を勝手に売却する「地面師」グループの中心人物とみて調べる。


 事件は11年前の土地売却を巡るもので、倉石容疑者は2019年6月にフィリピンに出国。海外渡航中は公訴時効の進行が停止していた。警視庁は倉石容疑者が逃亡先のフィリピンから帰国するとの情報を得て、15日に成田空港に帰国した際に身柄を確保した。


 逮捕容疑は13年12月中旬ごろ、仲間と共謀して、横浜市都筑区の土地所有者の60代男性になりすまし、偽造した印鑑登録証明書や運転免許証などを使って、土地約800平方メートルの代金として、東京都大田区の不動産会社から現金5000万円と預金小切手7300万円をだまし取ったとしている。警視庁は認否を明らかにしていない。


 警視庁によると、土地売却を巡っては、地主のなりすまし役だった男性(74)が詐欺容疑などで逮捕され、懲役8年の実刑判決を受け服役している。他にも数人の人物が関与した疑いがあるという。


 倉石容疑者は、土地が売りに出ているなどの虚偽の情報を不動産ブローカーに流すなど、事件で中心的な役割を担っていたとされ、警視庁が逮捕状を取得していた。売却で得た詐取金のうち約3000万円の報酬を得たとみられる。


 なりすまし役の男性は、不動産会社から質問された土地の最寄り駅や周辺の景観などをよどみなく答えており、グループは周到に準備を重ねていたという。倉石容疑者が男性の息子になる養子縁組も結んでおり、警視庁は詳しい経緯を調べている。【遠藤龍】



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