中国の習近平国家主席と韓国の尹錫悦大統領が、APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に出席するため訪れているペルーで会談し、朝鮮半島情勢について意見交換しました。
韓国政府の関係者によりますと、尹大統領は2年ぶりとなる習国家主席との会談で、北朝鮮の軍事挑発やロシアとの軍事協力が朝鮮半島情勢を不安定にしていると指摘し、「中国が建設的な役割を果たすよう」求めました。
これに対し、習主席は「中国は朝鮮半島の緊張を求めていない」と説明し、「対話を通じて問題が平和的に解決されることを希望する」と応えたということです。
一方、両国の関係について、習主席は「この2年間、全般的に発展の勢いを保ってきた」との認識を示し、尹大統領に対し、中国訪問を提案したということです。
中国外務省によりますと、会談で習近平国家主席は「この2年間で国際情勢と地域情勢はかなり変化した」と指摘。「情勢がどのように変化しようとも中国と韓国は地域の平和と安定、発展の促進に貢献すべきだ」という考えを示しました。
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また、「韓国企業が中国に投資することを歓迎する」と述べたうえで「世界と地域のサプライチェーンの安定を維持すべきだ」と主張、アメリカが主導する経済切り離し=いわゆるデカップリングに韓国が加わらないよう、釘を刺しました。