部下と上司のコミュニケーションの場である1on1。今や多くの企業で導入されているが、上司、部下の双方で1on1の実践に課題や悩みがあるようだ。ビジネスパーソンが1on1に抱く悩みとは? キャリア開発などの研修サービスを手掛けるアジャイルHR(東京都港区)が調査した。
調査は従業員500人以上の企業に勤めるビジネスパーソンを対象とし、1124人から回答を得た。自身が勤める会社で1on1を「導入している」と答えたのは68.1%に上った。企業規模が大きいほど1on1の導入率は高く、従業員数が5000人以上の企業では導入率は73.2%に上った。
●1on1の課題、上司・部下それぞれの悩みは?
1on1の実施頻度は「四半期に1回程度」が最も多く30.1%。「月に1回以上」は43.1%だった。
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1on1ではどのような内容を話すのか。「日常業務に関する報告・連絡・相談」が最も多く、6割を超えた。その他「目標やその進捗状況に関すること」が上位にランクインし、日々の業務報告や進捗管理に関する内容が多いことが明らかになった。
1on1を導入したことで感じた効果について、最も多かったのは「相手をよりよく理解することができた」で4割近くに迫った。その他「仕事や職場の課題・悩みをタイムリーに相談・解決できるようになった」が上位となった。
また「相手をよりよく理解することができた」という回答は、一般社員より管理職の方が15.7ポイント高かった。同社は「管理職は部下が多いため、普段は一人一人の部下に接する時間が少ない。1on1の場でじっくり話をする時間を設けたことによる効果と推察される」とコメントしている。
効果や良さを「感じられなかった」という回答は、一般社員の方が管理職よりも12.2ポイント高い結果に。管理職は1on1の効果や良さを感じている一方で、良さを感じていない一般社員が一定数いるようだ。
課題については「1on1を実施する時間が取れない」が最も多く、全体では2割以上に上った。その他「話す話題が尽きてくる」「1on1を実施する場所や会議室が十分にない」が上位に。トップ3は管理職も一般社員も同じ項目が挙がった。また、管理職で「1on1を実施する時間が取れない」とした人は4割近くに上った。
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1on1を効果的に継続するために必要だと思うことは「1on1の効果や成果が見える/感じる仕組みを作る」「上司を対象とした教育を実施する」が上位に挙がった。
調査は2月28日〜3月1日にインターネットで実施した。
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