米フロリダ州南東部ローダーヒルで先月13日、帰宅途中の13歳の少女が男に誘拐されそうになった。男は今も逃亡中で、当局は事件当時の監視カメラの映像を公開し、情報提供を求めている。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。
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先月13日午後5時半頃、スクールバスを降りたばかりのカイモラ・リードさん(Kymorah Reid、13)が、後ろから走って来た男に突然、右足首を掴まれて襲われた。
カイモラさんは当時、背後から男が近づいてくるのに気づき、道の端に移動した。しかし、男に倒されて揉みあいになり「何をしているの? 私から離れて」と叫び、男を蹴飛ばして逃げた。
男はカイモラさんが大声で助けを呼んだことで現場から逃げ出しており、帰宅した娘から話を聞いた母ロイス・カーさん(Lois Kerr)が、慌てて外を確認した時は姿を消していたという。
カイモラさんは足首と肘に擦り傷を負っただけで済み、地元警察は誘拐未遂事件として捜査を開始した。
なお、警察官アントニオ・ゴンザレス氏(Antonio Gonzales)はこの事件を受け、「彼女が後をつけられていたのか、それとも男が誰かを狙ってあの地域で待ち伏せしていたのかは分からない」と述べ、カイモラさんについては「男に立ち向かった勇敢な子」と評した。
また、カイモラさんは当時のことを「怖かった」と明かすも、自身の経験から次のように語った。
「多くの人はあの場面で動けなくなってしまうかもしれないけど、体を硬直させてはダメ。闘って反撃するべき。いつ誰があなたに忍び寄り、連れ去ってしまうかは分からないし、そうなれば家族や友達に二度と会えなくなるかもしれない。だから私たちは十分気をつけなくてはならないの!」
そしてロイスさんは、今回の事件について「衝撃を受け、大きなストレスを感じた。娘が誘拐されそうになるなんて、まるで世界がひっくり返るかのように心がかき乱された。それに娘が襲われる映像を見た時には強い恐怖を覚えた」と吐露し、「何事もなく本当に良かった」と胸をなでおろした。
警察では、容疑者の男は当時、黄色のシャツと赤い半ズボンを着用しており、10代後半から20代前半で、髪が短く肌の色が薄い黒人だと明かした。誘拐未遂からすでに1か月以上が経過しているため、逮捕につながる有力な情報提供者には約77万3千円(5000ドル)の報奨金が用意されている。
今回の事件には、次のようなコメントが寄せられた。
「彼女は運が良かった。でも、次も同じように助かるとは限らない。早く犯人が捕まることを祈る。」
「昼間に13歳の子が安全に帰宅することもできないとは、嫌な世の中になったものだよ。」
「このような男は地域社会にとって非常に危険。厳しく対処して欲しい。」
「なんて勇敢な子なのだろう!」
「とにかく無事で良かったよ。」
なお、子どもが公共の場で襲われる事件は過去にも発生しており、2022年には南アフリカのスーパーで、
女児がショッピングカートから連れ去られる瞬間が監視カメラに記録されていた。犯人に必要だったのは2、3秒で、両親が目を離したほんの一瞬だった。
画像は『Atlanta Black Star 「‘Get Off Me!’」(Photo: YouTube screenshot/WPLG Local 10)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)