前回からの続き。私はシホ(20代)。ヒロアキ(30代)とお付き合いをはじめ、半年が経過した頃、妊娠していることがわかりました。順調に入籍を済ませたのですが、5日後に流産。その後妊活に励みますが、赤ちゃんはなかなか授かることができませんでした。そんななか、義母の誕生日会で衝撃的な話を義母から聞かされます。「あなたの流産があと5日早かったら、うちの息子はあなたと入籍していなかった」「お嫁さんは“ミツキさん”だとばかり思っていた」ミツキさんって……だれ? 悪意しかない義母の発言に思考が停止しました。
これまで私に対して素っ気なかった義両親。ヒロアキが席を立っている間、義母から「あなたの流産があと5日早かったら、うちの息子はあなたと入籍していなかったのに」と吐き捨てるようにいわれました。「お嫁さんは“ミツキさん”だとばかり思っていたのに」とも……。思考が停止する私。義父は同調するように黙っていました。
長年付き合っていた本命が別にいたとのこと……。義両親が私を嫌う理由が明らかになりました。義母の話が本当ならば、私はヒロアキの二番手の彼女だったのです。義母のいうとおり、私が妊娠していなければ、こうして私たちが結婚することもなかったのかもしれません。
義母から散々罵られ言葉を失っていたところに、ヒロアキが戻ってきました。
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義母に罵られ、言い返したい気持ちはやまやまでした。しかし耳を疑うような話に頭が真っ白に……。結局なにも言い返すことができませんでした。
今回の一件で、私がどうして義両親から嫌われているのかがはっきりしました。
そりゃあ義両親たちは、私のことなんて視界にも入れたくないですよね。突然知らない女性があらわれ、自分たちが楽しみにしていた息子の結婚をぶち壊したようなもんなのですから。文句のひとつやふたつ、みっつよっつ言いたくもなるでしょう。
しかし、どれもこれも私にとっては初耳。これからヒロアキにすべて話してもらうことにします。
【第6話】へ続く。
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