香港前場:ハンセン0.5%安で3日続落、上海総合0.4%下落

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2024年11月25日 14:01  サーチナ

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サーチナ

 週明け25日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比98.15ポイント(0.51%)安の19131.82ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が36.52ポイント(0.53%)安の6850.53ポイントと3日続落した。売買代金は781億8060万香港ドルとなっている(22日前場は796億370万香港ドル)。
 米中関係の悪化懸念が投資家心理の重しとなる流れ。米政府は22日、新疆ウイグル自治区で少数民族が強制労働させられている問題に関与したとして、新たに中国企業30社を禁輸対象リストに追加したと発表した。そのほか、外電は22日、米政府は近く、中国に対する新たな輸出規制を発表すると発表。新規制により、中国の半導体企業最大200社が貿易制限リストに追加される。指標発表も気がかり。中国では27日に10月の工業利益、30日に11月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)と非製造業PMIが報告される。
 ただ、下値は限定的。中国経済対策の期待感は根強く、指数はプラス圏で推移する場面もあった。当局は経済成長目標達成のため、追加の刺激策を打ち出すとの見方が続いている。直近では、国務院(内閣に相当)が22日の常務会議で、「プラットフォーム経済」の健全な発展を促す方針を示した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産デベロッパー大手の新世界発展(17/HK)が5.6%安と下げが目立った。同社については、ハンセン指数構成銘柄から除外されることが売り材料視されている(12月9日付で発効)。
 セクター別では、中国の保険・証券が安い。中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.5%、中国人寿保険(2628/HK)が2.4%、新華人寿保険(1336/HK)が2.0%、中信証券(6030/HK)と国泰君安証券(2611/HK)がそろって3.2%ずつ下落した。
 中国不動産セクターも売られる。広州富力地産(2777/HK)が8.4%安、融創中国HD(1918/HK)が3.4%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が2.6%安、万科企業(2202/HK)が2.4%安と値を下げた。
 半導体セクターもさえない。華虹半導体(1347/HK)が2.5%安、ASMPT(522/HK)が2.4%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.2%安、晶門半導体(2878/HK)が1.1%安で引けた。
 半面、エアラインやツアー会社など旅行関連はしっかり。中国東方航空(670/HK)が2.5%高、中国国際航空(753/HK)と中国南方航空(1055/HK)がそろって2.2%高、復星旅遊文化集団(1992/HK)が5.3%高、飛道旅遊科技(8069/HK)が5.1%高で前場取引を終えた。
 そのほか、12月9日付でハンセン指数の構成銘柄に新規組み入れされる銘柄も買われる。民営教育サービス業者の新東方教育科技集団(9901/HK)が3.1%高、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が3.0%高と値を上げた。新世界発展が除外されるため、構成銘柄は82→83銘柄に増加する。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.36%安の3255.39ポイントで前場取引を終了した。ハイテク株が安い。不動産株、公益株、軍事関連株、医薬株なども売られた。半面、自動車株は高い。エネルギー株、銀行株も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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