凍結融解胚移植2回目の結果予測
11月19日、トルコの研究チームは、「Journal of Assisted Reproduction and Genetics」にて、正倍数性胚盤胞を用いた凍結融解胚移植において、胚移植2回目の出生率は、胚移植1回目の出生率によって予測できると示唆した。
着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)を実施する凍結融解胚移植の場合、1回目の胚移植結果は、2回目の胚移植結果を予測するうえで統計的に有意かつ独立した因子になる。つまり、胚移植1回目の出生率によって胚移植2回目の出生率が決まるという。
胚移植1回目の結果と胚移植2回目の結果における関係性
研究チームは、PGT-Aありの凍結融解胚移植を受ける女性1051人を対象に、胚移植1回目の結果と胚移植2回目の結果における関係性について検証した。
1回目の胚移植結果に基づき2回目の胚移植を受けた女性159人を2グループ(非臨床群と臨床群)に分類したところ、胚移植2回目の出生率は、胚移植1回目の出生率より予測できることが認められた。
なお、女性159人のうち94人(59.1%)は非臨床群に属し、胚移植1回目は陰性または生化学的妊娠(化学流産)を示した。65人(40.9%)は臨床群となり、胚移植1回目は流産あるいは出生との結果であった。
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また、非臨床群と臨床群において流産率に差異は確認されなかったものの、流産(顕微授精の実施前および凍結融解胚移植サイクル中に発生した流産も含む)は、出生率を34%低下させた。
これより、研究チームは、正倍数性胚盤胞を用いた凍結融解胚移植でPGT-Aを実施する場合、胚移植2回目の出生率は胚移植1回目の出生率より予測でき、体外受精の実施前に発生した流産は出生率に悪影響を及ぼすと結論付ける。
(画像はJournal of Assisted Reproduction and Geneticsより)
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