限定公開( 10 )
7日頃から、この時期としては強い寒気が流れ込む見込みです。北海道や東北の日本海側、北陸を中心に荒れた天気となり、降雪量が多くなるおそれもあります。関東なども12月らしい寒さになり、九州では真冬の寒さになる所もあるでしょう。この冬は、ラニーニャ現象の特徴が顕著になり、日本付近にシベリアの寒気が流れ込みやすい見込みです。年末にかけて、寒暖差がありながらも、12月らしい寒さの日が多いでしょう。冷たい北風が吹き、厳しい寒さになる日もありそうです。
●7日頃からこの時期としては強い寒気 関東なども12月らしく
明日2日から3日にかけて、北海道の北を低気圧が東へ進む見込みです。低気圧に向かって、南から暖かい空気が流れ込むでしょう。北海道も雪ではなく雨が降り、東北から九州も季節外れの暖かさになりそうです。関東など最高気温が20℃くらいまで上がる所もあるでしょう。
季節外れの暖かさが過ぎると、7日頃には、この時期としては強い寒気が流れ込む見込みです。冬型の気圧配置が強まり、北海道や東北の日本海側、北陸を中心に荒れた天気となり、降雪量が多くなるおそれもあります。
関東など太平洋側の地域は晴れ間が出る所が多いですが、北風が強めに吹き、12月らしい寒さになりそうです。九州では最高気温が10℃くらいと、真冬の寒さになる所もあるでしょう。
気温の大きな変化で体調を崩さないようお気をつけください。
●ラニーニャ現象の特徴が顕著に マレーシアでは大雨により大規模な洪水
11月中頃から、インド洋西部からインドネシア付近にかけて、対流活動が活発になっています。特にインド洋東部で活発になっています。この海域には、熱帯低気圧がいくつも発生しています。
マレーシアでは、熱帯低気圧や、太平洋から流れ込む暖かく湿った空気の影響で、大雨になりました。マレーシア北部のコタバルで、11月20日から29日までの降水量は1264.0ミリを観測。11月の平年ひと月の2倍近くの雨が、10日間で降ったことになります。大雨により、大規模な洪水が発生し、死者も出ているようです。
今回のマレーシアでの大雨は、ラニーニャ現象の特徴も関係しています。
ラニーニャ現象は、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より低くなり、その状態が1年程度続く状態です。ラニーニャ現象が発生している時は、太平洋赤道域で、東風が平常時よりも強く、西部には暖かい海水が溜まります。このため、インドネシア付近では、対流活動が活発になり、積乱雲が盛んに発生します。
|
|
●日本では年末にかけて12月らしい寒さ 厳しい寒さも
現在、ラニーニャ現象は、発生の定義を満たしておらず、今後発生するかは、まだわかりません。例え発生しなくても、この冬の間に限ってみると、ラニーニャ現象の特徴が顕著で、インド洋東部からインドネシア付近で対流活動が活発でしょう。
インド洋東部からインドネシア付近で対流活動が活発になることで、インド付近から中国南部にかけて、上空の高気圧が勢力を強め、偏西風が北へ蛇行します。その東の日本付近では、偏西風は南へ下がり、シベリアの寒気が次々に流れ込みます。
日本では、年末にかけて、寒暖の差がありながらも、12月らしい寒さの日が多いでしょう。冷たい北風が吹き、厳しい寒さになる日もありそうです。近年は、地球温暖化などの影響で、暖冬の冬が多くなっています。12月らしい寒さといえども、近年ではあまり経験していない寒さということになります。
クリスマスのイベントや、年末の大掃除など、しっかりとした寒さ対策が必要です。
|
|
|
|
Copyright(C) 2024 一般財団法人日本気象協会 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。