ノーベル平和賞の授賞式のため、ノルウェー・オスロを訪れていた日本被団協の代表団が13日朝、羽田空港に到着しました。機内では受賞を祝うアナウンスがあり、乗客からは拍手がおくられました。機内アナウンスの全文は以下の通りです。
「2024年ノーベル平和賞受賞の日本原水爆被害者団体協議会の皆様、おめでとうございます。これまで生涯をかけて行ってきた、そしてこれからも続けていくであろう貴重な活動に対し深く感謝すると同時に、核兵器も戦争もない平和な世界が一日も早く訪れますよう心よりお祈り申し上げます。これからもお体に気をつけて、平和への声をあげ続けてください。乗務員一同、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます」
これに対し、代表委員の田中熙巳さん(92)は「嬉しいですよ」と喜びを語りました。
また田中さんらによりますと、代表委員3人の座席は航空会社の計らいにより、足元の広い席にアップグレードされたということで、田中さんは「何か申し訳ない」と恐縮しつつも、「気づいたら寝ていた。いつ寝たのか覚えていない」とほっとした表情も見せました。
現地オスロで開かれた授賞式では、田中さんが演説で核兵器の廃絶を訴えたほか、代表団が晩餐会など関連行事に出席。ほかにも世界から集まったメディアの取材や地元の高校生への講演などを通じて、数々の証言を残しました。
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代表団の解散にあたり、田中さんは改めて、「頑張ろうという気持ちになった」と振り返り、核廃絶への決意を新たにしていました。