「ブックサンタ」能登の子にも=協力書店で寄付募る―東京のNPO

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2024年12月18日 14:01  時事通信社

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時事通信社

書店で購入した本を「ブックサンタ」に寄付する小野寺留奈子さん=11月25日、東京都千代田区
 「あなたも誰かのサンタクロース」。この気持ちを合言葉に、貧困や病気、災害に苦しむ子どもへ24日夜に本を届ける「ブックサンタ」が今年も活動する。元日に起きた能登半島地震の被災地にも届ける予定で、全国の協力書店は25日まで寄付を受け付けている。

 ブックサンタは、協力書店で絵本などを購入して寄付すると、サンタに扮(ふん)したボランティアらが希望する0〜18歳の子どもに本を届ける仕組みだ。NPO法人チャリティーサンタ(東京都千代田区)が2017年から始め、現在は47都道府県の1868店が協力。昨年は9万5616冊が届けられた。

 今年はさらに、石川県輪島市の仮設住宅や金沢市内へ避難した家庭など計71世帯を24日夜に訪れ、156人に本を届ける予定だ。寄付された本は年明け以降も学校を通して子どもに渡される。

 埼玉県川口市のアクセサリー作家、小野寺留奈子さん(53)は11月下旬、都内の書店で「一冊あったら世界が広がる」として宇宙の図鑑を買って寄付した。届け先の家庭での会話を想像しながら毎年選ぶといい、「贈る側も贈られる側もどちらもうれしい取り組み」とほほ笑んだ。

 本を毎年心待ちにする家庭もある。都内の4歳の女の子には昨年のクリスマスイブ、平仮名が楽しく学べる絵本が贈られた。女の子は今年もサンタと撮った写真を眺めて本を待つといい、物価高に悩む40代の母親は「毎年サンタが来て救われている。これからも活動を続けて」と話す。

 同法人代表理事の清輔夏輝さん(40)は「本はおなかは満たしてくれないが、胸はいっぱいにしてくれる」として支援を訴える。協力書店一覧はブックサンタのホームページで紹介している。 

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  • 東日本大震災の時に「ジャンプあります」と少年たちに勇気を与えた書店が今年消えた。コンビニからは続々と本が消えて行く。紙の本の価値は高い。蛍雪の功に新しい意味が加わるかもしれない。
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