愛媛県在住の50代主婦・Tさんはその日、都会の街の複雑さに翻弄されていた。
関西の大学に通う息子のもとに遊びに行っていたTさんと高校生の娘は、帰りのバスに乗るために神戸三宮のバス乗り場を目指していたのだが......。
<Tさんからのおたより>
5年前のある土日、高校生になったばかりの娘と一緒に、地元・愛媛から長距離バスを使って関西を訪れました。
関西の大学へ通い始めた息子の所へ遊びに行き、2日間を楽しく過ごした帰りのこと。
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息子と別れ、午後8時頃の神戸三宮発のバスに乗るためバス乗場へ向かった私達は、都会の地下街の複雑さを思い知ることとなりました。
「口で説明してもわからないと思うから」
以前も利用したことがありスムーズにたどり着いた経験から、簡単に行けると思っていたのですが......。
田舎者で土地勘もなく、スマホの位置検索も上手くできなかった当時、思い込みで地上に出たものの全く違う場所で、重い荷物を持ったまま右往左往。闇雲に動いてしまい、なかなかたどり着けず出発時刻が迫ってきました。
あせった私達は歩いていた20代後半くらいの若い女性に声をかけ、現在地を教えてもらいバス乗場への行き方を聞きました。
地上に出たはいいものの(画像はイメージ)
すると、私たちが出てきていたのは思っていたのとは反対側の地上だと判明。「口で説明してもわからないと思うから案内します」と時間が差し迫るなか、大きな交差点や人混みをかき分けながら一緒に走ってくれました。
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時間にすれば5分くらい走らせてしまったと思います。案内のお陰で本当にギリギリで間に合い、「助かりました。ありがとうございました。」と言うのがやっとでバスに乗り込み即出発しました。
見ず知らずの他人のためにここまでしてくれる人のやさしさに感動し、あの時しっかりお礼を言えなかったことが心残りとなっていましたので、この場をお借りして感謝をお伝えしたいです。
あれ以来、事前準備や余裕を持っての行動を心がけています。スマホの検索スキルも上がったことを合わせてご報告させていただきます。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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