法務省は26日、京都、大阪、兵庫で起きた青酸化合物を使った連続不審死事件で、高齢男性らへの殺人罪などに問われ、死刑が確定した筧千佐子死刑囚(78)が収容先の大阪拘置所で死亡したと発表した。死因は特定できていないという。全国の刑事施設に収容されている確定死刑囚は106人になった。
同省によると、26日午前7時半すぎ、同拘置所の部屋であおむけに倒れている筧死刑囚を職員が発見。呼び掛けにも応答しなかったため、病院へ搬送されたが、同10時に死亡が確認された。
筧死刑囚は一、二審でいずれも死刑判決を言い渡された。最高裁が2021年に上告を棄却し、刑が確定した。
確定判決によると、筧死刑囚は12〜13年、遺産取得目的で青酸化合物を飲ませて夫の勇夫さん=当時(75)=や内縁関係にあった男性ら計3人を殺害。07年には借金返済を免れるため別の知人男性1人を殺害しようとした。