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<第101回箱根駅伝>◇3日◇復路◇東京−箱根(5区間109・6キロ)
箱根路に“給水おじさん”が登場した。9区の横浜駅前の給水地点。関東学生連合の古川大晃(東大大学院4年)に並走しながら、ボトルで力水を手渡したのは、65歳の東大大学院・八田秀雄教授だった。
学生たちが集う中、出番を待つ間、1人だけロマンスグレーの姿にざわつきもあったと言う。本番での自身の脚力には「古川くんが少し抑えて走ってくれたのか、思ったより大丈夫でした」と息を切らさず疾走。役目を果たすと両手を上げながらエールを送った。「緊張から解放されてやってしまいました…」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
出会いは古川の高校時代。入学に際しても相談に乗った。運動生理学を専門分野とする八田教授の研究室には在籍していないが、週1回のゼミには参加する関係も続いていた。選手は補助員を多数用意しなくてはいけないが、学生が忙しかったこともあり「私に依頼してくれました」と明かした。
都立小山台高時代はバレーボールで関東大会16強。東大進学後は陸上部で副主将を務め、ハードルや十種競技の選手だった。「実は東大大学院に進学した1年目に指導者として箱根駅伝の伴走車に乗っているんです。3月には定年退職なんですが、最後の年で給水。最初と最後で(箱根の)コース上に立てるなんて本当に幸せですし、古川くんに感謝です」。101回目を迎えた大会の今後についても「高校生を集めて勝つのも1つありますが、多様性のある学生たちが箱根に出ることも大事」と、さまざまな学生が大舞台に出場できる環境継続も願った。
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X(旧ツイッター)でも駅伝ファンが反応した。「八田先生!」「熱すぎる。名場面」「楽しそう」「今年の箱根駅伝MVP」などのコメントが寄せられた。【鎌田直秀】
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