知人女性とみられる遺体を自宅に放置したとして作家の男が逮捕された事件で、女性の父親から現金をだまし取ったとして、警視庁大崎署は7日、詐欺と窃盗の容疑で、高島望容疑者(64)を再逮捕した。容疑を認め、「食べ物に困ってやりました」と供述している。
再逮捕容疑は昨年12月5日、同居していた50代女性に成り済まし、女性の80代の父親に「不整脈が悪化している。これから会計なので9600円送金して」「薬を飲まないと心停止する」「パパ、ママ、申し訳ありません」などとショートメールを送信。約1万円を女性の口座に送金させ、ATMで引き出した疑い。
同署によると、遺体はこの女性とみられ、2020年8月ごろに病死した可能性が高いという。同容疑者は同月以降、女性の携帯電話を使うなどして複数回にわたり、計30万円近くを無心したとみられる。
同容疑者は家賃を滞納しており、昨年12月の強制執行の際、家の中から遺体が見つかった。死体遺棄容疑で逮捕され、「気が動転してどうしたらいいか分からなかった」などと話していた。
同容疑者は経営破綻した大手消費者金融「武富士」の創業者の娘と結婚し、娘婿として一時は同社役員になったが、その後離婚した。武富士に関する著作もある。