1月6日、オーストリアで行われたノルディックスキー・ジャンプ女子W杯に出場した高梨沙羅(28)。W杯通算63勝を誇り、今大会でも好成績が期待されたが、30位と伸び悩む結果に。というのも――。
また“失格”になった高梨沙羅
「2回目のジャンプで高梨選手は高得点を出しましたが、着用したスキー板の長さが規定違反と判定されて失格に。1回目のジャンプの得点のみが反映される結果となってしまったのです」(スポーツ紙ライター、以下同)
高梨の規定違反は、これが初めてではない。
「2022年、北京冬季五輪でスキージャンプ混合団体に出場した際、高梨選手の着ていたスーツの規定違反が原因で失格。金メダルが期待されていたチームでしたが、結果は4位でした。
その直後、高梨選手は自身のインスタグラムを更新。真っ黒な画面に謝罪の言葉を綴り“引退も考えた”と胸中を吐露しました。そういった苦い思いをした高梨選手ですから、人一倍、規定違反には気を遣っていたようですが……」
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2度目の規定違反を受けて、ネット上では、
《また失格?規定違反多すぎない?》
《1回したミスは繰り返さないように普通は心がけるでしょ》
《アスリートなのに自己管理ができていない》
などといった辛辣なコメントが寄せられた一方で、
《これは高梨選手じゃなく、マネジメントをするコーチに責任があるんじゃ…》
《スキー連盟に嫌われているとしか思えない》
といった擁護の声も上がった。さらには、
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《なんでこの競技はいつも飛んでから失格が発表されるの?》
《競技前に違反がないかチェックができるよう、仕組みを見直したほうがいい》
と、競技ルールに疑問を持つ声など、さまざまな意見も寄せられた。
スキージャンプの規定は細かく、高梨が失格となった北京五輪では、高梨以外にも4名の選手が規定違反となった。
「スキージャンプで用いられるスキー板やスーツには、選手それぞれの身長や体重、体格に応じた厳しい規定があります。ただ、寒い中で筋肉が硬直して実寸が変わったり、水分の摂取量によって体重が細かく変動したりするため、些細な身体の変化はどうしても生じてしまいます。
そのうえ、計測を担当する人も大会によって変わり、計測には個人差があるのです。そんな中で、常に完璧な数値を維持するというのは至難の技といえます」
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規定とはいえ、競技した後に「失格」を突きつけられた選手の絶望は計り知れない。それでもあきらめずに、ルールと向き合って、次のジャンプにつなげてほしい。