メジャーリーグ・サッカー(MLS)のアトランタ・ユナイテッドは8日、サガン鳥栖からFW富樫敬真が完全移籍加入することを発表した。契約期間は2025シーズン限りで、1年間の延長オプションも付随しているという。
1993年8月10日生まれで現在31歳の富樫はセンターフォワード(CF)を主戦場とするプレーヤー。関東学院大学在学中の2015年に特別指定選手として横浜F・マリノスでデビューを飾ると、その後はFC東京、FC町田ゼルビア、V・ファーレン長崎、ベガルタ仙台で活躍。2023年に加入した鳥栖では2年間で公式戦通算62試合に出場し、7ゴール3アシストをマークした。
A代表への招集経験はないものの、世代別の日本代表に選出された経験はあり、U−23代表として5試合に出場し2ゴールをマーク。2016年には第44回トゥーロン国際大会でプレーした。
富樫の加入に際し、アトランタ・ユナイテッドのチーフサッカーオフィサー兼スポーツディレクターのクリス・ヘンダーソン氏は次のように期待を語っている。
「彼はここ数カ月に渡りスカウトが注目してきたFWの1人だ。日本での10年以上のプロ経験を持ち込んでくれるだろう。我々が参加する大会数や試合数を考えると、FWのポジションの厚みは常に重要なことだ。彼はキャリアを通じてあらゆるクラブでゴールを決めており、我々のFW陣にもうまくフィットできるだろうと考えている」
また、富樫は退団する鳥栖に向けて次のように感謝を述べている。
「この度、MLSのアトランタ・ユナイテッドに移籍する事となりました。サガン鳥栖で新たな歴史を作るという思いで加入しましたが、ファン・サポーターの皆さんと、古くから鳥栖に携わっているクラブ内の方々にも苦しい思いばかりをさせてしまった事への悔しさはいまだにあるように感じます。しかし今回は自分がいつかはやりたいという気持ちがあったアメリカでの挑戦のチャンスを頂き、僕の決断を理解してくれた強化部の方達にもこの場を借りて感謝申し上げます」
「そして、苦しい中でも常に前を向かせてくれた監督、スタッフ、選手。そしてファン・サポーターの皆さん、本当にありがとうございました。サッカー選手やっててよかったと思える瞬間はサガン鳥栖にいる間多かったと、今振り返っても感じました。J1へ戻るサガン鳥栖を心から願っております」