陸上男子走り高跳び高校記録保持者の中谷魁聖(福岡第一高3年)が、今季の目標に9月の世界選手権東京大会出場を掲げた。
13日、都内のナショナルトレーニングセンター(NTC)でU20オリンピック育成競技者研修合宿に参加。「世界陸上出場が2025年の一番の目標。U20の日本記録(2メートル29)を超えられたら。2メートル30という大台を目標としたい」と意気込んだ。
行橋市立中京中時代の最高記録は1メートル83で、全国大会への出場経験はなし。高校に進学した当初は2メートルを目標としていたが、猛練習で才能が開花した。
「理想の跳び方をするには本数が必要。自分の中では誰よりも本数を跳んだ。先生から『もう終わるぞ』と言われても、ちょっと超えちゃったり。競技場にいると何時間でも跳んでしまう。その日の最大記録が出るまでやっていた」
ひたむきに努力を続け、昨夏の全国高校総体(インターハイ)では大会新記録の2メートル24で優勝。同8月のU20世界選手権では銅メダルを獲得した。勢いは止まらず、同10月の国民スポーツ大会では2メートル25で高校新記録を打ち立てた。
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ここまでの飛躍は「想像していなかった」というが、踏み切るまでのラスト3歩の重心の低さが強みと理解したことで記録も上昇。「自分にちょっとずつ才能を感じるようになった」と自信を深めていった。
今春からは東海大へ進学する。最大の目標は、戸邉直人(JAL)が19年に樹立した日本記録(2メートル35)の更新。「戸邉さんの記録を塗り替えたい」と志高く誓った。
この日から始まった合宿には、女子800メートル日本記録保持者の久保凛(東大阪大敬愛高)、同1500メートルで24年U20アジア選手権王者のドルーリー朱瑛里(岡山・津山高)、男子800メートル日本記録保持者の落合晃(滋賀学園)らも参加。16日まで開催される。【藤塚大輔】
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