<卓球:全日本選手権シングルス>◇24日◇第4日◇東京体育館◇男子6回戦
前回王者で世界ランク3位の張本智和(20=智和企画)が8強に進出した。有延大夢(T.T彩たま)を4−1(11−7、11−13、11−8、11−3、11−6)で下した。「持ち味を発揮される時間もあったが、それを跳ね返せた」と手応えを口にした。
得点を奪うたびに代名詞の「チョレイ」の雄たけびを上げながら、頭は冷静だった。「負けたこともある相手。4−1くらいで勝てれば」。完璧を求めすぎずに臨みつつ「レシーブ力が鍵」と粘り強くプレー。第4ゲーム(G)以降は主導権を握り続け「3球目、4球目で決めきれなかった時の地力の面では勝てたと思う」と胸を張った。
力を最大限に発揮する上で、張本が重要視しているのは心を整えることだという。
「戦術も技術もフィジカルも全てを動かすのは心。落ち込んでいれば速く走ることもできない。もともと足が速くなくても、気持ちが良ければ自己ベストが出るかもしれない。そういう意味では心が大事」
|
|
目標スコアを「4−1くらいで」と設定しているのも、心が崩れないように意識しているため。たとえ1ゲームを落としても「たかが1ゲーム。ここから3ゲーム取ればいい」と捉えるように心得ている。
「ある程度はチャレンジャーの気持ちを持ちながら、そして俯瞰(ふかん)的な視点を持ちつつも自分の実力に自信を持ちながら、と思っている。心さえ整えば、自分の実力がここでは1番という自負はある」
日本の大黒柱が、強い心で2年連続3度目の日本一をつかみにかかる。【藤塚大輔】
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。