<卓球:全日本選手権シングルス>◇26日◇最終日◇東京体育館◇男子準決勝
五輪(オリンピック)2大会連続代表の張本智和(21=智和企画)が、松島輝空(そら、17=木下グループ)に屈した。1−4(11−13、11−9、7−11、11−13、7−11)と及ばず、2連覇を逃した。
松島とは国際大会でダブルスを組むなど、公私で関係性を深めてきた。
試合後の主な一問一答は以下の通り。
−試合を振り返っていかがですか
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スコア以上に厳しい試合でした。彼のパフォーマンスが素晴らしかったですし、僕も調子は決して悪くなかったですが、ラッキーなボールもありながら、このスコアで敗れてしまったのは反省しなきゃいけないです。
−今日、松島選手の強かった部分はいかがですか
元々バックハンドがうまい選手ですが、1ゲーム目から回り込みのフォアドライブを、たぶん作戦を練っていたと思うんですけれど、そこで少し出ばなをくじかれました。今日の雰囲気を、彼のものにしてしまったと思います。
−国際大会ではダブルスも組む関係性です
普段は4つ年下なので、弟のようなかわいい存在ですが、試合はかわいさはなく、圧倒的に年上のようなプレーをされてしまった。彼にもいろいろな良さ、普段の性格的な面白さ、卓球に対する真摯(しんし)さもあるので、本当に魅力的な人間だと思います。普通に年齢で考えれば、僕の方が先に引退するので、現役10年、20年と過ごしていく中で勝ち負けを繰り返すし、団体やダブルスではチームメートですし、また彼との卓球人生を練習も、試合も、楽しんでいきたいと思います。
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−若手の台頭を日本のエースとして、どう捉えていますか
試合をしながら、僕が水谷(隼)さんとやっている時の雰囲気を思い出しながら…。あの時は全体的に水谷さんの方が僕より強かったと思いますが、あの全日本の一瞬だけでは僕が上回っていたと思う(14歳だった18年決勝で破って最年少優勝)。そういう将来(世界の)トップ10になる選手は、こういう機会がいつか遅かれ早かれやってくるので、今日がそのタイミングだったのかなと思います。去年1年間、彼は殻を破りそうで破れなかった。今日破った時点で、今年1年間は彼の年になるかもしれない。そのきっかけにできるかどうかは、彼自身ですが、この全日本は間違いなくそのきっかけになったと思うので、次のシンガポール(での大会)以降、彼の活躍を見守るだけではないですし、ライバルなので阻止しないといけない立場でもありますが、彼は選ばれた数少ない1人だと思います。
−これから松島選手の存在は、どのようなものになりますか
味方でいえば「心強い」の一言です。これだけのプレーができるということは(日本代表の仲間として)誰にも勝つチャンスがあると思う。でも、まだ高校生ですし、僕たちがサポートしないといけないところもあると思う。彼が毎回こういうプレーをできるような環境ができれば、これからも強敵…もちろん今でも強敵ですが、もっともっと強くなれると思います。【松本航】
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