「納得いかない」「完全に業務上横領」学校給食のあまり食材でまかない調理、懲戒処分に賛否両論

《フジテレビかわいそうとか言ってる奴いるが、この処分のがよっぽど可哀想や》

　給食で残った食材を使ってまかない料理を作ったとして、京都市教育委員会は27日、市立小学校の60代女性と50代女性の給食調理員2人を懲戒処分にしたと、朝日新聞が報じた。

　勝手に調味料などを持ち込み、残った食材を合わせて唐揚げやおにぎりを作っており、「給食の余り物でまかない調理している」との匿名通報があって発覚した。

　まかないを作っていた給食調理員は、

「廃棄するのはもったいないという気持ちから作りはじめた。遅くまで働いている教職員に作ってあげたかった」

　と話しているという。

《こういう処分を「お役所仕事」と言いたい》

　これに対しネット上では、

《アウトとセーフの線引が難しい以上、一律で「アウト」にするしかない》
《完全に業務上横領だよ》
《小学生が食べるはずだった分を盗んでるんだよ》
《食中毒でも出たら責任の所在はどこになるんだろう》

　というような、この処分は妥当だとする意見がある一方、

《こういう処分を「お役所仕事」と言いたい》
《理屈の上では分かるけれど気持ちとしては納得いかない話》
《なんでこうも日本人って応用が効かない》
《単に厚意で行ったのなら厳重注意のみで済ませるべきでは?》

　という同情的な意見も多くあがっている状況だ。

「衛生管理上、給食室内に食材や調味料を持ち込むことは禁止されていて、残った食材は適切に管理して廃棄する必要があります。そういった衛生面の問題のほかに、給食費で購入された食材が一部の教職員に流れていたとすると、横領ということになる。調理員の私利私欲のためではないとはいえ、ルール違反であることは間違いありません。

　しかし昨今問題になっている教員の長時間労働や、まだ食べられるであろう食材を捨てる調理員の心情を考えると、一概に糾弾することはできないな、とも感じます」（学校教育に詳しいライター）

　子どもに食品ロスについて教えているであろう、教育現場で起きている矛盾。“もったいない”という善意をすくい取れる新たなルールは作れないだろうか。