「ライオンキングしてみた」
こんなポストをされたのはフルカウンター(@h777_t)さん。あのディズニーの人気映画「ライオンキング」の名シーンを愛猫さんでやってみたといいます。投稿された写真には、飼い主さんに抱き抱えられ、ポーズをとった猫さんが写っています。
何をされているのか全く理解してなさそうな虚無な表情が、なんとも言えず可愛いらしいですね。されるがままの猫さんのお名前はとらくん(本名はとらお)。
「全飼い主がやる事だね笑」
「猫ちゃんもかわいいんですが、懐かしのスーファミに目が行ってしまいました」
「最高です」
「にゃイオンキング」
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にゃイオンキングのポストに絶賛のコメントがたくさん寄せられました。飼い主のフルカウンターさんにお話を聞きました。
ーーとらくんは、どんな子でしょう?
「この子は人間大好きな子で来訪者にも擦り寄っていける適応力高めな子です。甘えん坊さんなので私が座ってる時には膝の上に、私が寝転がってる時は胸の上に座っています。野良で過ごしていた時は別の方がご飯を与えていたのですが、その方から置いていかれた経緯があるので独りぼっちになる事をとても嫌がる子です。私が離れようとすると一生懸命後ろをついて回ります。置いていかれたのがトラウマになっているのかもとずっと考えています」
ーーこの写真を撮影したのは?
「この写真を撮るきっかけになったのはテレビでライオンキングの再放送がある事を知り、以前SNSで真似してる方を見かけた事があったので『自分も名シーンの真似をしたい。せっかくやるんだったら形に残したい』と思い写真を撮りました。昨年の11月までは家にこの子も居なかったのでこんな写真を撮ることになるなんて思ってもいませんでした 。
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この子の模様が茶トラだった事もあり、『シンバと一緒やん…』とニヤニヤしながら当日を待ちました。実際撮ってみるとテレビ画面とタイミングを合わせて撮るのか難しくシンバのアップに合わせる事はできませんでした(苦笑)」
ーーとらくんはどんな様子でしたか?
「嫌がるかなと思っていましたので『暴れないでくれよ』と思いながら抱きかかえましたが無抵抗だったので驚きました。撮影時は後ろから『お前凄いな。すぐ終わるよ〜』と声かけしてました」
ーー写真を見た感想は?
「写真のこの子の表情が何とも言えない顔だったのを見て『どんな表情なん』と笑ってしまいましたが、その後すぐ『可愛いやつめ』と思いました。写真を見た友人からは『本当に1ヶ月前まで外猫だったのか?』と笑いながら驚かれました」
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ーー撮影後のとらくんは?
「撮影時は暴れることなく、全てを受け入れてくれてましたし、撮影後はそのまま自分の部屋へと普段通りのテンションで帰って行きました。数分後には私に部屋へ来いとにゃ〜にゃ〜呼んでました」
空腹にガマンできず、ゴミ袋を漁りだした猫→ご飯をあげるきっかけに
ーーとらくんと一緒に暮らし始めたのは?
「この子との出会いは昨年8月でした。4ヶ月程、自宅とは別の場所で暮らすことになり、その時に借りた家の隣の家の人にご飯をもらっていた2匹の猫の片割れでした。自分が住み始めてすぐ、隣人が家庭内トラブルで家に住めなくなり、一家全員で別の家に移動。
家の片付けのため、隣人が週に1度来た際にご飯を与えていたのですが、ご飯をもらえるのは週に1度の数十グラム。隣人が家を出て2週間もすれば猫たちはガリガリになっていました。
もともと猫が好きだった私ですが、飼えないのに無責任にご飯を与えるのはダメだという気持ちがあったため、痩せ細っていくのを見てもご飯を与えるのを我慢していました。
そんな時、ご飯を与えるきっかけになることが起こりました。とらおが私の目の前で残飯が入っていたゴミ袋を食べ出したのです。匂いや味が残っていたからご飯と勘違いしたのかもしれません。身体に悪いと思い、ゴミ袋をすぐに取り上げました。ご飯を奪われたと勘違いしたのか、私にシャーッと怒りを露わにしました。
ご飯をあげるのを我慢していた私ですが、あまりにも可哀想に思ってしまい、とうとう自宅にあったいりこを少しだけ与えてしまいました。その日以降、ご飯欲しさにシャーシャーいいながらも私に近寄ってきました。私も覚悟が決まらないままご飯をあげることになってしまいました。
ご飯をあげ出して数日もすると私に擦り寄って来るようになりました。その姿を見て『まずは里親を探そう』と自分の周りの猫好きに声をかけましたが全滅。保護活動をされている方数人に相談したんですが、どこも引き取るのはむずかしく、里親が見つからないまま2ヶ月が経ちました。
ご飯をあげ出して1ヶ月後には『里親がダメだったらウチに迎えることも考えよう』と思っていたため、迎えることができないかを妻に相談したところ、その頃は妻に対して全く懐いていなかったため、当然断られてしまいました。
そんな時、「田中羊羹本舗」(福岡県みやま市)さんが保護活動をされていたことを思い出し、店舗へうかがい相談をさせて頂きました。去勢・ワクチン接種の協力をして頂けたり、妻を説得するためのアドバイスを頂きました。
すると妻も猫を迎えるための妥協案を言ってきてくれるようになり、無事に保護することができました。
羊羹屋さんのアドバイスがなかったら、この子は保護できていないと思います。今では妻にもなれ抱っこや足にすりすりするようになり、妻も『可愛いね』と言ってくれるようになったので安心しています」
ーーとらくんが特に可愛いと感じるのは?
「可愛いと思う瞬間は沢山ありますが、寝転がってる時に胸の上で寝てくれているところを見るととても愛おしく感じます。この写真は朝起きた時に私の胸の上で、私が起きるのを待っていた時のとらおです。朝ごはんが遅くなっているので少し不機嫌な顔もたまらなく可愛いです」
フルカウンターさんは「迎え入れるまでは不安なことが沢山ありましたが、迎え入れると毎日楽しい時間が増えたと思います。この子が猫生を精一杯楽しめるように可愛がってあげたいと思っています」と話してくれました。
これからも甘えん坊のとらくんのままで、幸せに暮らしていってほしいですね。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・椎名 碧)