法政大多摩キャンパス(東京都町田市)で学生8人がハンマーで襲われけがをした事件で、うち4人にけがをさせたとして、警視庁国際犯罪対策課は31日、傷害容疑で、同大社会学部2年で、韓国籍の留学生ユ・ジュヒョン容疑者(23)を再逮捕した。「殴ったことは間違いない」と容疑を認めているという。
ユ容疑者は事件当日の午前中、パソコンで「頭を殴るとどうなるか」と韓国語で検索していたといい、同課は動機などを詳しく調べる。
逮捕容疑は1月10日午後3時40分ごろ、20〜22歳の学生4人の頭をハンマーで殴り、いずれも10日のけがをさせた疑い。
同課によると、押収したパソコンには昨年9月から事件2日前までに韓国語と日本語で計46回、「いじめ」などと検索した履歴が残されていた。
同容疑者は「いじめをやめさせるには同じ教室の学生たちを殴るしか解決方法がないと思った」と供述。一方で「いじめを受けたと誤解したケースもあったかもしれない」とも話したという。
同課は、学生や大学職員20人以上に聞き取りをしたが、いじめの事実は確認されなかった。
ユ容疑者のパソコンから「大学や日本に失望した」との記載が見つかったこともこれまでに判明している。
ユ容疑者は同キャンパス5号館での「日本経済論」の授業中、突然立ち上がり、後方の席にいた学生を次々にハンマーで殴りつけた。社会学部の学生男女8人がけがをしたが、いずれも軽傷だった。