アメリカに衝撃が走った航空機事故。その原因が「多様性の重視だ」とするトランプ大統領の発言が物議を醸しています。
【写真で見る】対岸から見える、旅客機の原形をとどめていない尾翼の一部
航空機の空中衝突事故 これまでに40人以上の遺体が引き揚げられるアメリカ トランプ大統領
「残念ながら生存者はいない」
アメリカに衝撃が走った航空機事故。その原因が、「多様性の重視」だとするトランプ大統領の発言が物議を醸しています。
ワシントン郊外で乗客乗員64人を乗せた旅客機と、3人が乗った軍のヘリコプターが空中衝突した事故。
付近を走る車のドライブレコーダーは、夜空で起きた爆発を捉えていました。
「アースカム」が公開した映像では、空中で衝突した2機が川へ墜落していく様子も確認できます。
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夜が明け、ポトマック川には墜落した軍用ヘリ「ブラックホーク」の機体が確認できますが、旅客機は原形をとどめず、対岸からは尾翼の一部がかろうじて見えるだけ。
現地メディアは、これまでに40人以上の遺体が引き揚げられたと伝えています。
当時何が起きていたのか。
管制塔の音声データには緊迫した様子が記録されていました。
管制官
「CRJ(旅客機)が見えますか?旅客機の後ろを通過してください」
2機の接近に気がついた管制官が、ヘリに向けて旅客機の後ろを通過するよう指示しましたが…
管制官
「なんてこと…」
別の飛行機のパイロット
「管制塔、見ましたか?」
管制官
「33番滑走路、進入時に衝突が発生。当分の間、運航を停止します」
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NBCテレビは、管制官は事故当時、旅客機の管制を担当しながら、同時にヘリコプターへの指示も出していたと報じています。
規定上は問題ないものの、通常2人で行う作業を1人で行っていて、管制官の人手不足が影響した可能性が浮上しています。
しかしトランプ大統領は…
トランプ大統領
「バイデンは比較できないほど悪い。彼らがやったことはあらゆる点でクレイジー」
管制官の資質を巡り、バイデン前大統領が進めた多様性を重視した人事採用に問題があると指摘しました。
記者
「事故は多様性を重視した結果、起きたと考えるか」
トランプ大統領
「その可能性はある。我々は非常に強力な試験を導入していたが、バイデンによって廃止された。バイデンは全く逆の基準を追求した」
また、トランプ氏はSNSに「ヘリコプターは高すぎる高度を飛んでいた。200フィート(約60m)の制限よりはるかに高かった」と投稿。
アメリカメディアもヘリコプターが地上300フィート(約90m)を超える高さで飛行していた可能性などを指摘しています。
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一方、墜落した旅客機には全米フィギュアスケート選手権に出場した選手やコーチらが乗っていて、関係者らに悲しみが広がっています。
リレハンメル五輪銀メダリスト ナンシー・ケリガンさん
「どう受け止めたらいいのか分からない。ごめんなさい、だからここに来た」
また、友人が旅客機に乗っていたという女性は…
親友が旅客機に搭乗していた女性
「2月のはじめに一緒にカフェで会う予定だった。現実とは思えない」
国家運輸安全委員会は既に旅客機のブラックボックスを回収していて、事故原因の暫定報告を30日以内に取りまとめる方針だということです。