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<ノルディックスキー・ジャンプ:TVh杯>◇1日◇札幌市大倉山ジャンプ競技場(ヒルサイズ=HS137メートル)
52歳のレジェンド葛西紀明(土屋ホーム)が合計258・9点で連覇を達成した。
1回目ヒルサイズ越えの最長不倒142メートルの大飛躍でトップに立ち、2回目もK点越えの131メートルをマークして首位を守った。2位とは19・6点差で飛距離に換算すると約11メートル差の圧勝だった。15日開幕のW杯札幌大会では予選突破を果たし、ギネス世界記録に認定されているW杯個人最多通算578試合出場の更新を狙う。
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52歳の人間として驚異的な大ジャンプだった。葛西は1回目でヒルサイズ越えの最長不倒142メートルの大飛躍で2年連続の頂点に立った。優勝インタビューでは「ありがとうー! やったぞ!」と、観客に手を振り、ガッツポーズ。「この年で勝てるとは。めちゃくちゃうれしいですね」と今季初優勝をかみしめた。
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10代、20代の多数の若手がいる中、1、2回目ともに1位、文句なしの優勝だった。1回目は空中で高い位置を進み、ヒルサイズの5メートル先の142メートルで着地。最終飛躍者として迎えた2回目は「2連覇というプレッシャーがあったが、絶対に負けない、負けたくないって気持ちが強かった」。1回目より風が弱まった中でも130メートル台に乗せて、着地後は優勝を確信して右拳を握った。
W杯代表入りを決めた前週のコンチネンタル杯後は、焼き肉とご飯大盛り2杯をペロリ。2日前には、長女の9歳の誕生日にケーキを3口だけ食べてお祝いした。揚力を得るために体重管理を徹底する中で、自身にご褒美を与えたのは好調だからこそ。試行錯誤していた助走位置も「良くなった手応えがあった」と、試合前の試技を飛ばずに1発で142メートルの大ジャンプを披露した。
世界選手権(28日開幕、ノルウェー)の代表選考は、15日からの札幌大会までのW杯ポイントで争われる。昨年はW杯で4季ぶりの予選突破を果たし、ポイント(30位以内)もゲット。自身が持つギネス世界記録のW杯個人最多出場を通算578戦に伸ばし、新たに「最年長W杯ポイント獲得」の記録も打ち立てた。今季も記録を更新していけば、歴代最多14度目の世界選手権出場の夢が広がる。そのためにもW杯札幌大会で予選突破し、2戦の本戦に出場することが大事。「去年よりもポイントを取りたい」と、昨年の30位超えをまずは目標に掲げた。【保坂果那】
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