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2月2日に節分を迎え、各地の小売店では恵方巻が販売された。しかし、SNS上ではスーパーなどで恵方巻が「大幅値引き」されていたという報告が相次いでいる。
●2025年は「高級路線」目立つ
2025年の恵方巻は「高級路線」を意識したチェーンが多く、コンビニ大手・ローソンは有名飲食店などとコラボした1本1000円以上の恵方巻を販売。スーパー大手・イオンは、強烈なビジュアルが話題を呼んだ「溢れすぎた鉄火の太巻」(1944円)や、1本6458円の「能登牛のすき焼き風贅沢太巻」(予約のみ)などを展開した。
多くの小売店では、事前予約を受け付けつつ、当日も店頭で恵方巻を販売するという形が取られた。予約を受け付けたチェーンの中には、予約特典としてお茶の無料券を配布するケースもあった。
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2月2日当日になると、スーパーの陳列棚に恵方巻が大量に並び、大幅に値引きされていたという目撃報告がSNS上で相次いだ。定価の半額や8割引で買ったという人の声もあった。
ねとらぼ編集部員が2日夜に東京都内のスーパーを訪れると、閉店1時間前にかかわらず、総菜コーナーには値下げシールが貼られた大量の恵方巻が陳列され、「値下げ狙い」で訪れたとみられる客がかごに詰め込む姿が見られた。
●予約購入者は「およそ3分の1」
恵方巻について、農林水産省公式サイトには、「1970年代頃からのり業界などによって販売促進のために宣伝され、さらに1990年代に入ってコンビニエンスストアやスーパーが恵方巻きを販売するようになった」と記載されており、恵方巻文化は比較的最近に盛んになった慣習だと言える。
2010年代には恵方巻の大量販売・大量廃棄などが社会問題となり、小売各社は食品ロス対策として予約販売に力を入れるようになった。ただ、ロコガイドが2024年に発表した恵方巻に関するアンケート調査では、恵方巻購入予定者のうち、事前に予約する人はおよそ3分の1にとどまっていたというデータもある。
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SNS上で恵方巻の“大幅値引き”を見た人からは、「目を疑った」「安すぎて何割引なのかもわからない」と驚く声と同時に、「安く買えてラッキーではあるけど……フードロス……」「米不足はどこへ」などと複雑な受け止めも広がった。売り手と消費者のギャップも少なからずみられる中、文化定着には課題も残っているようだ。
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