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任天堂は2月5日、4日に実施した2025年3月期第3四半期決算説明会での質疑応答の要旨を公開した。質疑応答では、25年に発売予定の「Nintendo Switch 2」に関する質問が相次ぎ、価格や生産量について同社の古川俊太郎社長が回答した。
質疑応答ではSwitch 2の価格について質問が出た。質問者は昨今のインフレや為替の状況を踏まえ、従来の「Nintendo Switch」とSwitch 2の価格帯に変化はあるか問いかけた。これに対し、古川社長は「17年にNintendo Switchを発売した当時とは為替相場の環境も大きく変わっている」とする一方、「ユーザーが任天堂製品に期待する求めやすい価格についても考慮しなければならない」とも説明。「現時点ではNintendo Switch 2の具体的な価格を伝えられないが、さまざまな点を考慮して検討している」と回答した。
なおSwitch本体の価格を変更する予定はないとしている。
Switch 2の生産量について古川社長は、具体的な生産計画や初年度出荷台数は、25年の通期決算発表の際に来期の業績予想と合わせて明かすとしつつ、「現時点では、なるべく大きな需要を満たせるように、リスクをとって生産を進めている」と説明した。4月2日に予定しているSwitch 2の詳細なリリースに対する反響などを加味し、検討するという。
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●通期業績予想の下方修正も、買い控えの影響は「大きくない」
任天堂が2月4日に公開した2025年3月期第3四半期までの連結業績(24年4月1日〜12月31日)は、売上高9562億1800万円(前年同期比31.4%減)、営業利益2475億9700万円(同46.7%減)、経常利益3271億1700万円(同42.3%減)、純利益2371億8900万円(同41.9%減)と減収減益だった。
これに伴い、25年3月期の通期業績予想を下方修正。売上高1兆1900億0000万円(前回予想比28.8%減)、営業利益2800億円(同47.1%減)、経常利益3700億円(同45.6%減)、純利益2700億円(同45.0%減)とした。
下方修正に対し、質疑応答では「Nintendo Switch 2 の存在を公表したことによる買い控えなどの特殊な要因があったのか」との質問が出た。
古川社長は「Switch 2発売前の買い控えの影響が全くなかったとは考えていない」としつつ、「Switch 2では Nintendo Switchのソフトウェアが遊べることもあり、現時点で買い控えの影響は大きくない」と回答した。
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一方、「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」や「Super Mario Bros. Wonder」が好調だった23年と比べ、「1本のタイトルがビジネス全体に大きな勢いを与え、周囲を巻き込んで多くのユーザーに関心を持ってもらうという流れを作ることができなかった」としたほか、Switch本体も「8年目のプラットフォームとしては堅調な販売状況」としたものの、期初に掲げた目標には届かなかったことなどを下方修正の要因としている。
Switch 2は、Switchの後継機種に当たるゲーム機。1月に予告映像が公開され、現時点では、Switchよりも筐体が大きくなることや、Switchのソフトがプレイできることなどが判明している。Switch 2の詳細情報は、4月2日午後10時開始予定のニンテンドーダイレクトで公開するとしている。
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