16歳長男、「保護処分が相当」=両親殺害、家裁移送―横浜地裁

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2025年02月20日 11:31  時事通信社

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時事通信社

遺体が見つかったマンションで、ブルーシートを張る捜査員=2024年2月14日、相模原市南区
 相模原市南区のマンションで昨年2月、両親を殺害したなどとして殺人などの罪に問われた長男(16)の裁判員裁判の判決が20日、横浜地裁であり、吉井隆平裁判長は「保護処分が相当」と判断、審理を横浜家裁に移送する決定をした。検察側は懲役10〜15年を求刑していた。

 吉井裁判長は「両親による長年の不適切な養育環境がなければ、事件は起こらなかった」と指摘。「(長男は)事件を反省しており、専門的に個別の教育が必要と考えられる」と述べた。

 長男側は父親殺害を認める一方、母親殺害については「『殺してくれ』と依頼された」などと主張。嘱託殺人罪に該当すると訴えたが、吉井裁判長は、母親がベランダに出て助けを求めようとしていたことを挙げ、嘱託はなかったと判断した。

 最後に吉井裁判長は長男に「あなたの一生を懸けて、責任と向き合い続けてほしい」と語り掛けた。

 決定によると、長男は高校1年だった昨年2月10日、相模原市の自宅マンションで、父親=当時(52)=と母親=同(50)=の首を刃物で複数回突き刺して殺害した。

 長男側は長年両親からの身体的、精神的虐待で自暴自棄になっていたとし、「大変な虐待を受けた被害者でもある」などと強調。検察側は、長男は父親殺害後、母親の帰宅を待ち構え、「強固な殺意」に基づいて母親を突き刺したなどと訴えていた。

 横浜地検の塩沢健一次席検事は「本件については回答しない」とした。 

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