最高裁=東京都千代田区 茨城県日立市の県営アパートで2017年、妻子6人を殺害したとして、殺人や非現住建造物等放火などの罪に問われた土肥(旧姓小松)博文被告(40)の上告審判決が21日、最高裁第2小法廷であり、草野耕一裁判長は「6人の生命を奪った結果は極めて重大だ」と述べ、被告側の上告を棄却した。死刑とした一、二審判決が確定する。
草野裁判長は、被告が妻=当時(33)=から離婚を切り出されたことをきっかけに凶器を準備して殺害に及んでいることから、「突発的ではなく事前の準備に基づく犯行の側面がある」と指摘。妻が懇意にしていた男性に妻子を取られたくなかったなどとする動機についても「身勝手で、経緯も特に酌むべきとは言えない」と判断した。