N党の立花氏への情報提供について記者会見に臨む日本維新の会の県議。(右から)白井孝明氏、岸口実氏、増山誠氏=23日午後、神戸市 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などに関し、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首に情報提供するなどした日本維新の会の県議3人が23日、神戸市内で記者会見し、経緯を説明した。疑惑を調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)の非公開の音声データと、真偽不明の情報を書いた文書を提供した増山誠県議は、謝罪した上で「離党届を提出した」と明らかにした。議員としての進退については、有権者の声を聞く考えを示した。
増山氏は、音声データについて「外部流出はルール違反なので謝罪する。申し訳なかった」と語った。立花氏に渡したデータと文書は、一連の疑惑で批判を受けていた斎藤氏の立場をサポートする内容が含まれている。増山氏は、斎藤氏を擁護する意図はなかったとするものの、提供した理由として「立花氏の方が発信力があるので、県民が知ることができると思った」と述べた。
会見には、真偽不明の文書提供に関与した岸口実県議、電話で不確かな情報を提供した白井孝明県議も出席。両氏とも「県民に迷惑をかけ、おわびする」(岸口氏)、「多大なる迷惑をかけ、謝罪する」(白井氏)と語った。
その一方で岸口氏は、文書が立花氏に渡される当日になって読んだといい、内容のほとんどについて「事実かどうか分からない」と釈明。白井氏は「個別具体の話はしていない」と述べた。
3県議とは別に、維新の岩谷良平幹事長も神戸市内で会見し、増山、岸口両氏に対する現段階の調査結果を公表。「心から深くおわびする」と謝罪した上で、党本部に第三者委員会を立ち上げて、兵庫県組織のガバナンスの在り方を探る考えを表明した。増山氏らに対する事実関係の調査は県組織で引き続き行い、処分を検討する。
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N党の立花氏への情報提供について記者会見する日本維新の会の県議。(左から)増山誠氏、岸口実氏、白井孝明氏=23日午後、神戸市
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所属議員がN党の立花孝志党首に情報提供していたことを受け、頭を下げる日本維新の会の岩谷良平幹事長(中央)ら=23日午後、神戸市