まさかの、しらたき強奪! 女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「猫」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2022年3月5日 記事は取材時の状況)
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おいしいものに一直線な“陽気なパリピ”。愛猫しじみちゃんを、そう表現するのは飼い主のshijimi_shizimiさん(@shijimi_shizimi)。
飼い主さんは好奇心いっぱいな姿を見せてくれるしじみちゃんに元気と笑顔をもらい、笑顔溢れる日々を過ごしています。
◆貝のシジミに似た250gの子猫と出会って
出会いは、2019年の秋。家の中にいた飼い主さんは突然、これまでに聞いたことがないほど鬼気迫る猫の鳴き声を耳にし、急いで外へ。
「泣き止む様子はありませんでした。大人の猫同士の喧嘩とは違い、子猫だとすぐ分かる声でした」
すると、道路に面した茂みの片隅で1匹の子猫を発見。飼い主さんは悩みましたが、このままでは車に轢かれてしまうと思い、保護することにしました。
当時、体重は約250g。黒いしましま模様を持ち、片手に収まるくらい小さい子猫に飼い主さんは貝のシジミを重ね合わせたため、「しじみ」と命名。
こうして、一生のおうちと温かい家族を得たしじみちゃんは小さな頃から食欲も好奇心も旺盛。
「独立心が強く、家族と一緒の布団で寝るよりも自分の寝床で大の字になって寝るほうが落ち着くようでした」
◆立派な“チャレンジャーにゃんこ”に成長していき…
その後、しじみちゃんは人見知りをあまりしない社交的な猫に成長。持ち前の好奇心を発揮し、初めて見るものにも果敢に触るチャレンジャーにゃんことなりました。
「でも、その一方でちょっとした物音にびっくりして飛び上がることがあります。飄々としているようで、家族にはあまり見せない慎重な一面も持っているのかもしれません」
ちなみに、しじみちゃんの性別はSNSでは非公開。
「多様性の時代ですし、見てくださる方の心に浮かんだしじみ像を大切にしていただけたら嬉しいです」
◆なぜか「白い食べ物」が大好き!
さまざまなものに興味を持つしじみちゃんには、どうしても惹きつけられてしまうものが。それは、白い食べ物。2019年の年末には好奇心を抑えきれなくなり、飼い主さんが鍋の具材にと用意していたしらたきを強奪しました。
その後も、白ごはんやヨーグルト、麩、白いパンなど白い食べ物を次々とロックオン。
◆食べ物をめぐる飼い主さんとの攻防戦
そんな食いしん坊のしじみちゃんが元気で過ごせるよう、飼い主さんは猫が口にすると危険な食べ物は戸棚の高い場所で保管しています。
しかし、しじみちゃんは食べ物が隠されていることを察しており、ときどき、何とも言えない味わい深い視線を戸棚に向けているのだとか。
食べ物をめぐる、飼い主さん家族としじみちゃんの攻防戦はこれからも続いていきそうです。
◆目を見てコミュニケーションをとってくれる姿にキュン
食べ物の強奪作戦を企てるだけでなく、しじみちゃんは他にもコミカルな姿をたくさん見せてくれています。例えば、ドングリを前にした時には、おまじない。
最近では、飼い主さんが「お腹減った?」「ご飯食べる?」と話しかけると、本当に空腹だと「ほあ〜」とかわいくお返事をしてくれます。
「小さい頃はどんなときでもミーミー鳴き、子どもらしいかわいさを見せてくれていましたが、大人になってからは自分の意志を伝えようと目を見てコミュニケーションをとってくれるようになり、新たな愛おしさを感じています」
飼い主さんと共に引っ越し、環境が変わってからというもの、しじみちゃんはますますおしゃべりさんに。無邪気な姿を見るたび飼い主さんは、しじみちゃんが自分らしく過ごしてくれていることに大きな喜びを感じます。
◆幸せにしたいと思ったのに、私たちが幸せを貰った
「保護時には、あどけなく不安そうな目を見て、なんとかこの子を幸せにしたいと思いましたが、むしろ私たち家族が大きな幸せを貰うことになりました」
そう語る飼い主さんは天真爛漫な愛猫に対し、「家族になってくれてありがとう」と感謝の言葉をかけ続けています。
片手に収まるほど小さかった体が両手でないと抱えきれないほど大きくなったことや、自由奔放に生きていてくれていること……。
そんな幸せを噛みしめながら、飼い主さん家族はこれからも賑やかな日常を過ごしていきます。
<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291