
Q. 脇にしこりがあるのに気づきました。がんでしょうか?
Q. 「最近、脇の下にしこりがあることに気づき、不安を感じています。これはがんの兆候でしょうか? それとも他の原因が考えられるのでしょうか」A. しこりの多くはリンパ節の腫れであり、がんの可能性は高くない
脇の下のしこりは、多くの場合リンパ節の腫れによるもので、がんの可能性は高くありません。リンパ節の腫れは多くは体内で起こっている炎症(風邪や怪我、虫歯など)に対する私たちの体の正常な反応です。通常、炎症が治まるとリンパ節も小さくなります。しこりが悪性ではないかを見極めるためには、「大きさの変化」「硬さ」「可動性」に注目します。炎症によるしこりは弾力があり、触ると動きます。しかし、次第に大きくなり、硬くて動かない場合は炎症以外の原因で腫れていることもあり、がんもその原因の一つとして挙げられます。
もし、自然に小さくならず、逆に大きくなっていると感じる場合や、硬くて動かない場合は、自己判断で様子見を続けないようにしましょう。適切に、医師の診察を受けることが大切です。
狭間 研至プロフィール
大阪大学医学部卒。日本外科学会 認定登録医。大阪大学医学部付属病院、大阪府立病院などで外科・呼吸器外科診療に従事した後、現在は地域医療の現場で医師として診療を行う。ファルメディコ株式会社 代表取締役社長。医療法人嘉健会思温病院理事長。外科医、地域医療、薬局運営の豊富な経験から、医療と患者さんの橋渡しとなる分かりやすい医学情報発信を行っている。(文:狭間 研至(医師))
|
|