ギネス世界記録に認定された大阪・関西万博『大屋根リング』(C)ORICON NewS inc. 大阪・関西万博(4月13日開幕)のシンボル「大屋根リング」が4日、世界最大の木造建築物としてギネス世界記録に認定された。大阪・夢洲の会場で認定書の授与式が行われた。
【写真】完成が楽しみ…!世界最大の木造建築になった大屋根リング 「大屋根リング」は、万博の象徴ともいえる建造物で、大きな木造リングが会場を覆うように円を描き、「多様でありながら、ひとつ」という理念を表す。リングの上に登ると、海などが一望できる。木組み部分の組み立てを2023年6月に開始し、24年8月に全周がつながった。
全周は約2025メートル。今回、建築面積が6万1035.55平米であることから、世界最大との認定を受けた。
日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長は、喜びとともに「この大屋根リングによって、人と人、国と国とが結ばれ、世界が分断からつながりを取り戻すことを心から願っています」と使命感。
会場デザインプロデューサーの藤本壮介氏は「日本から誇りをもって世界に発信することができる」とし、閉幕後に「壊すのが忍びない」とも。レガシーとする計画もあり「残すことができたら、素晴らしい」と語っていた。
協会では、これまでも大屋根リングを万博の目玉の一つと考え、積極的にプロモーシヨンを行ってきた。「今後は、ギネス世界記録の称号を活用してより多くの方に大屋根リングの魅力を伝え、大阪・関西万博の機運醸成につなげていきます」とした。万博会期中には、会場内にギネス世界記録を記念したプレートが設置される。
■大屋根リング概要
日本の神社仏閣などの建築に使用されてきた伝統的な貫(ぬき)接合に、現代の工法を加えて建築しており、大阪・関西万博会場の主動線として円滑な交通空間であると同時に、雨風、日差し等を遮る快適な滞留空間として利用される。
また、大屋根リングの屋上からは会場全体をさまざまな場所から見渡すことができ、リングの外に目を向ければ、瀬戸内海の豊かな自然や夕陽を浴びた光景、大阪の街並みなど、海と空に囲まれた万博会場の魅力を楽しむことができる。
・建築面積:6万1035.55平米
・内径:約615メートル
・外径:約675メートル
・全周:約2キロ
・幅:約30メートル
・高さ:約12メートル(外側約20メートル) ※来場者が歩くことができるスカイウォークの高さ
・使用木材:国産木材7割(スギ、ヒノキ)、外国産木材3割(オウシュウアカマツ)