
妊娠と葉酸摂取
3月4日、アメリカの研究者らは、「American Academy of Neurology」にて、妊娠初期の高用量葉酸摂取によって健康問題は起こらないと示した。
妊娠初期の葉酸摂取は重要であり、胎児に奇形(形態的異常)を生じさせるリスクを軽減させ、子供の知能能力は向上するといわれている。しかしながら、複数の先行研究にて、妊娠中の高用量葉酸摂取は有害であると報告されている。
今回、妊娠初期に葉酸を高用量摂取しても安全であり、6歳の段階での言語能力および行動スキルの向上と関連していることが確認された。
妊娠中の葉酸摂取と子供の脳における関係性
研究チームは、6歳児345人(てんかんを持つ母親から生まれた子供262人を含む)を対象に妊娠中の葉酸摂取と子供の脳における関係性を検証した。
妊娠12週目までの葉酸摂取量に基づき子供の能力を評価したところ、妊娠初期の葉酸摂取と子供の脳において肯定的な関係が認められた。妊娠中に葉酸を摂取した母親から生まれた子供は、妊娠中に葉酸を摂取しなかった母親の子供と比べて言語面ならびに行動面において能力が高くなった。
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また、妊娠中の葉酸摂取量による効果を比較した場合、低用量摂取と高用量摂取において相違は認められなかった。
あわせて、今回の研究を通じて、妊娠初期の高用量葉酸摂取が子供の健康に対して悪影響を及ぼす証拠は示されなかった。妊娠初期の高用量摂取は子供の脳に対して肯定的な影響を与えるという。
ただし、子供の神経発達に対するリスクを最小限にとどめつつ、最大の効果が得られる葉酸摂取量は不明であった。
(画像はAmerican Academy of Neurologyより)
American Academy of Neurology
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