不倫や浮気ではない? 「既婚者マッチングアプリ」に沼る夫の言い分と、妻が「決断したこと」

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2025年03月10日 22:11  All About

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既婚者専用マッチングアプリの沼にハマる男女が急増しているという。ことに男性に関しては、家庭第一の父親であっても、アプリでの出会いを求める理由があるようで……もちろん、妻からすれば「それが男」と言われて納得できるものではない。
今や老若男女が、友人や恋人を求めてマッチングアプリにアクセスする時代だ。中には既婚者向けのマッチングアプリもある。もちろん、異性の友達を求めるという前提だ。

夫の様子がおかしくて

「半年ほど前、急に夫の帰宅が遅くなったり、週末なのに出かけたりと妙な行動が目立つようになったんです。以前だったら家庭第一、週末は子どもたちを遊びにつれて行くのが趣味みたいなところがあったんですが……」

チサトさん(42歳)は夫の行動が怪しくなったのは突然だったと語った。かといって急に気難しい顔をするわけでもなく、妻や子どもたちへの態度は変わらなかった。もともと明るくて冗談ばかり言うタイプだ。

「もちろん、最近、帰宅が遅いねとか週末も仕事なのとか、いろいろ聞きましたが、夫は『うん。会社でちょっといろいろあって』と言葉を濁していました。それ以上は私が聞いても分からないし、夫を信じているからこそよけいなことは言わなかったんです」

2カ月ほどたったころ、夫は時々不機嫌になるようになった。精神的なアップダウンを隠そうとしなかった。

不機嫌な夫の様子に違和感

「うちは10歳と7歳の子がいるんですが、子どもたちがもっと小さいころから『オレたちは親だし大人なんだから、自分の感情を子どもにぶつけるようなことはあってはならない。子どもにはいつでも機嫌のいい親でいよう』というのが彼のモットーだった。

それなのにそのころ、息子が話しかけてもぼんやりしていて返事もしない。ねえと息子が言ったら『なんだよ、うるさいな』って。息子はビックリしていました。夫はあわてて『ごめんごめん、考えごとをしていたんだよ』と取り繕っていましたけど。何かあったんだなということはよく分かった」

それが何なのか、探りたいけど知りたくはない。そんな矛盾した気持ちで葛藤したとチサトさんは言う。夫は時々、帰宅するなり夫婦の寝室にこもることもあった。「ごはん、どうするの?」と聞いても「先に食べていて」というばかり。

「片付かないから一緒に食べちゃってよと言うと、不機嫌そうな顔で部屋から出てくる。そんな時期が続きましたね」

今年のお正月は、2日に近くに住むチサトさんの両親の家を訪ねた。子どもたちが泊まるというので、チサトさんはあえて夫を促して帰宅した。今日こそ全てを聞こうと決めていた。

マッチングアプリに依存気味

「この数カ月、あなたはずっと様子がおかしい。浮気しているのではないかと思っているけど、正直に話してほしい。冷静にそう言いました」

すると夫は、大きなため息をついた。

「自分でもどうにもならなくなってるって。いったいどういうことなのと聞いたら、なんとマッチングアプリにはまってしまったというんです。はあ? という感じでした」

学生時代の友達と飲んだ時、「恋をして家庭を壊す気はないけど、異性の友人がほしかった。そういう人がいると楽しいよ」と既婚者用のマッチングアプリを紹介されたのだという。友人はしつこかったので、目の前で登録だけしてみせた。

最初は「くだらない」と思っていた。職場の同僚には女性の友人もいる。マッチングアプリで会った人とゼロから関係性を作るのは面倒だった。ところが、子どもたちと遊びに行こうと思っていた時、子どもが熱を出して行かれなくなった。ふっと暇ができ、登録したアプリをのぞいてみると、何人かからアプローチがあった。

「返信してみたけど、誰からも連絡がなく、そのままになってしまったそうです。それからそのアプリに執着するようになった、時には合コンに行ったりもしたけど、やはり誰ともマッチングしない。どうして自分は嫌われているのか、男として魅力がないのかと悩んでしまったようで……。

少しやりとりした女性がいても、結局、夫はデートに誘う勇気も出なかったみたい。既婚者なんだからそれでいいじゃないかと私は思いましたが、夫は完全に男として、人として自信を失った。それでイライラしたりもしていたらしい」

家族より未知の女性からの評価を気にする夫

妻からみれば「そんなことで悩んでいる立場か」と言いたくもなるだろう。夫であり父親であるのだから、その役目を十二分に果たせばいいじゃないか、と。

「夫にとっては、未知の女性からの評価が大事だったんでしょうね。信頼関係のある私や子どもたちより。私としてはそこが腹立たしい。どうして目の前にいる大事な家族に目を向けずに、赤の他人の人妻たちの評価を得たいのか。それが男というものなんだ、ごめんと夫は言ったけど、そうですかという気持ちにはなれなかった」

夫は自分の行動が妻に知られてしまったことをさすがに恥じたのか、それからは少し穏やかに暮らしている。子どもたちを楽しませようとしている面も見せる。だが、マッチングアプリには相変わらずアクセスしているようだとチサトさんは言う。

「依存しているのかもしれません。それなら早く対処した方がいい。でも大人ですからね、もう少しだけ夫を信じてみようとも思っています」

チサトさん自身、どうしたらいいのか分からないようだ。そして夫もまた、どうやって「けじめ」をつけたらいいのか分からないまま迷っている。

亀山 早苗プロフィール

明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。
(文:亀山 早苗(フリーライター))

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  • 言い訳も‥頭だけのやり取りであって、話してる当事者間で不和が生じたらもう終わりなんですが‥ばかなんすかね、抜けてるのかな‥
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