ファミマ、”涙目シール”が本日より全国展開 ファミリーマートは、食品ロス削減の一環として、おむすびや弁当などの値下げシールを「涙目シール」に変更し、本日より全国のファミリーマート店舗に順次導入される。シールには「助けてください」といったメッセージが添えられ、消費者の共感を呼び起こし、食品ロス削減への意識を高める狙いがある。
【画像】「これは買っちゃう…」…”ぴえん顔”のビフォーアフター 「涙目シール」は、2024年10月に東海地方で実証実験が行われ、「思わず手に取った」「食品ロス削減に賛同して購入した」といった好意的な意見が寄せられた。一方で、「メッセージやキャラクターの表情をもっと分かりやすくしてほしい」という要望もあったことから、全国展開にあたってデザインを改良。より大きく、目に留まりやすい仕様となった。
この新たな値下げシールは、10円から150円まで7種類の割引額に対応し、東海地方(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県の一部)での導入を皮切りに、4月以降、全国へ順次拡大していく予定だ。シールの導入によって、店舗で発生する食品ロスは年間約3000トン削減できると見込まれている。
さらに、同社はおむすびや弁当、寿司などの米飯商品の消費期限を、3月4日から2時間延長することも発表。製造工程の見直しにより、品質を保持しつつお米本来の美味しさを引き出すことが可能となった。消費期限の延長によって販売機会の拡大につながり、食品ロス削減への効果も期待される。ただし、宮崎県、鹿児島県、沖縄県の店舗は対象外となる。
ファミリーマートは、「ファミマ eco ビジョン 2050」を掲げ、食品ロス削減の取り組みを強化している。これまでにも発注精度の向上や「てまえどり」の推奨、消費期限の迫った商品の値引き販売などを実施。その結果、2023年度の食品ロス削減率は2018年度比で28.9%となり、計画を上回る成果を達成した。