日枝久氏 (C)ORICON NewS inc. フジ・メディア・ホールディングス(HD)が27日、公式サイトを更新。取締役会で、40年以上にわたって取締役を務め、グループ内に強い影響力を及ぼしてきたとされる日枝久氏が取締役相談役を退任すると発表した。
【写真】奥まで人が溢れてる…フジテレビ記者会見会場の模様 同局は「本日開催の取締役会において、この度の当社子会社の株式会社フジテレビジョン(以下、「フジテレビ」)における問題を受け、ステークホルダーの皆様からの信頼回復に向けて、経営体制の在り方の見直しを実施することとし、下記のとおり代表取締役の異動及び役員体制の変更を行うことを決定しました」と報告。
続けて「また、フジテレビは、本日臨時株主総会及び取締役会を開催し、信頼回復に向けて経営体制の見直しを決定しました。フジテレビにおいては、本日付けで新たな役員体制に移行しております。なお、監査役については6月の同社定時株主総会までは従来の体制とし、また、従来の社外出身の取締役も6月の同社定時株主総会まで任期を全うします」とした。
さらに「取締役会の実効性を強化するとともに意思決定の迅速化を図るため、取締役数を減員する。[当社17名→11名、フジテレビ22名→10名]」「取締役会の多様性を図る観点から、女性取締役比率を3割以上とする。[当社36.4%、フジテレビ30.0%(取締役・監査役では、33.3%)]」「取締役会の年齢面での多様性も考慮し、50歳代以下の人材の新たな起用を進め、取締役の平均年齢を大幅に引き下げる。[当社71.2歳→61.6歳、フジテレビ67.3歳→59.5歳]」などといった取り組みについても伝えた。
日枝氏をめぐっては先月27日にフジ・メディアHDの経営諮問委員会の委員を辞任したと発表。一方で日枝氏の取締役相談役としての進退に関する議論はないと明言していた。またその際に日枝氏が自宅で転倒し、圧迫骨折。現在入院中であることも明かしていた。
フジテレビと親会社のフジ・メディアHDでは、芸能界を引退した中居正広氏(52)をめぐる女性トラブルに局員の関与を指摘する一連の報道の問題を受けて、多くのスポンサー企業でCMの見合わせが続いているほか、親会社の株主である米投資ファンドのダルトン・インベストメンツからは経営体制や企業統治の見直しを指摘されている。