
■第97回選抜高校野球大会 決勝 横浜11ー4智弁和歌山 (30日 甲子園)
横浜(神奈川)が智弁和歌山(和歌山)を破り、19年ぶり4度目の選抜優勝を飾った。横浜は1ー1で迎えた3回に主将・阿部葉太(3年)の適時打で2点を勝ち越す。6回のピンチで先発の右腕・織田翔希(2年)から4番・左打者の途中で左腕・片山大輔(3年)に交代、1球で抑えると後を継いだ奥村頼人(3年)も後続を断った。直後の6回の攻撃で7安打に敵失を絡め一挙に6点を加え、打線は13安打11得点を挙げた。横浜は秋の公式戦から無傷の20連勝で春夏合わせて6度目(春・73、98、06、25年 夏・80、98年)の全国制覇となった。
横浜は6年ぶり17度目、智弁和歌山は2年ぶり16度目の選抜出場。両校の甲子園の対戦は94年の選抜の2回戦以来31年ぶり2度目、前回の対戦は10ー2で智弁和歌山が勝っていた。
横浜の先発の最速152キロ右腕・織田翔希(2年)は5戦連続の先発マウンド。智弁和歌山は初戦から4戦連続で初回に得点を挙げている。だが織田は1回、凡打に打ち取り三者凡退に抑えた。
直後の1回の攻撃で1死から為永皓(3年)が遊内安打、阿部葉太(3年)の一・二塁間の強烈な打球が当たり走者が入れ替わる。阿部が二盗を決め、奥村頼人(3年)がライトへタイムリーを飛ばし1点を先制する。
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織田は2回、連打と守備の乱れで無死一・三塁のピンチを招き1死後にセーフティスクイズを決められ1ー1の同点に追いつかれる。
だが3回の攻撃で織田の安打と敵失、為永の犠打で1死二・三塁とすると阿部がレフト線にタイムリーツーベースを流し打ち、3ー1と勝ち越す。
織田は3回以降は走者を出し、奪三振はないが打たせて取るピッチングで5回まで得点を与えない。だが6回に四球から1死三塁のピンチとなり、ここで4番・福元聖矢(3年)にカウント2ー2となって織田は降板。
代った2番手の左腕・片山大輔(3年)が1球で空振り三振に斬って取る。ここで背番号「1」の左腕・奥村頼がマウンドへ上がり、荒井優聖(2年)の打球をセンター・阿部のダイビングキャッチの好捕で無失点で切り抜けた。
直後の6回の攻撃で2死一・三塁から駒橋優樹(3年)がセンター前にタイムリーを落とし、適時失策を加わり、途中出場・江坂佳史(2年)がレフトへタイムリーを打ち返し、6ー1とする。さらに奥村凌大(3年)も安打でつなぎ満塁から為永と阿部の連続タイムリーで、9−1とリードをひろげる。この回は打者11人で7安打を集中させ6点を奪った。
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7回の攻撃では江坂が2点タイムリーツーベースを放ち、11ー1とする。6回途中から救援した奥村頼が8回に3安打を浴び2点を失うと1死三塁から右腕・山脇悠陽(3年)に交代、山脇は後続をきっちり抑え9回まで1点を失うも投げ切った。
【横浜 優勝への軌跡】
1回戦 4ー2 市和歌山(和歌山)
2回戦 8ー7 沖縄尚学(沖縄)
準々決勝 5ー1 西日本短大付(福岡)
準決勝 5ー1 健大高崎(群馬)
決勝 11ー4 智弁和歌山(和歌山)