
3月31日、親が育てられない子どもを匿名で預かる『いのちのバスケット』の運用を東京の社会福祉法人『賛育会』が開始した。対象は生後4週間以内の新生児で、病院は赤ちゃんを保護したあと一定期間預かり、その後は、児童相談所が中心となって乳児院や里親につなぐということだ。熊本市の慈恵病院に続いて全国で2例目となる。
「このニュースに対して、“赤ちゃんポストって呼ぶのはやめてほしい”という声が上がっています。東京都の賛育会は『いのちのバスケット』、熊本県の慈恵病院は『こうのとりのゆりかご』が正式名称です」(一般紙記者、以下同)
このニュースで使われている『赤ちゃんポスト』という名称に対してネット上では
《正式名称あるのに赤ちゃんポストって呼称、まじで疑問…》
《気軽に投函できるみたい名前やめません?》
《「赤ちゃんポスト」なんていう、ゴミ箱みたいな表現が、そんな親たちをどれだけ苦しめて、追い込んでいるか》
《人を保護するんだからもうちょっとマシな名前で呼んで欲しい》
《郵便物じゃないんだから》
《人間を物扱いする名称だってめちゃめちゃ批判されてるのわかっててそれ使い続けるの、悪意しか感じないわ》
と非難の声があがっている
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「『赤ちゃんポスト』という呼び名には、小池都知事も2022年の定例記者会見で“郵便物を投函するような安易さを感じさせる。本来の設置の目的とずれる”と指摘していて、近年問題視されています」
正式名称に「イメージがわかない」
なぜ『赤ちゃんポスト』という呼び名が使われているのだろうか。
「メディアが『赤ちゃんポスト』の名称を使い続けていることが一番の原因だと思います。広く認知されている名称だけに、見出しや記事内で使いやすいのは理解できますが、正式な名称がある以上は、そちらを使うべきではないでしょうか。いつかやめないと、いつまでも世間的に『赤ちゃんポスト』のままです」
ネット上では、
《いのちのバスケット、初耳名称なのでたぶん聞いても何の話かイメージがわかない。「赤ちゃんポスト」のままだと大変に心証が悪い。何かプレーンな総称的名称がほしい》
《もっと他に分かりやすく、誰も傷つかないものないかしら》
《施設名ではわからないと言うのであれば、全国共通の「子供の心を損なわない名称」を作ってほしい》
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という、新たな名称が必要だという意見も。
赤ちゃんの命を守る取り組みが決して軽く捉えられないような名称が、広く浸透する日はくるのか。